【報告】8/19 防災教育ファシリテーター養成講座<初級14期>②DIG

防災教育ファシリテーター養成講座・初級編の第2回目のテーマは、DIG(災害想像ゲーム)でした。DIGとは、地図上に想定される災害を可視化しそれをもとに問題点を浮き彫りにしていく作業となります。

テーマとなった町は、今回講座を行っている小田原市です。当日のDIG講座のゴール(目標)は以下2つでした。
1. 現在地(小田原駅周辺)を中心に、どんな災害が想定されているかを知る
2. 大規模災害が起きた時、どう行動すべきかを考える

最初に、小田原市を中心に過去に被災した災害の歴史を学びました。また、阪神淡路大震災の映像や地震の実験映像も見ながら物の動きを確認し、揺れに対しての事前の対策がいかに重要かを確認しました。

本来のDIG講座は小中学生向けに行うシンプルな内容で説明しますが、当日の参加者が大人の方であったため、座学では講師から更に詳しい専門知識も説明しております。

そして歴史を学んだ後、いよいよメインテーマのDIGを行いました。

2チームに分かれ、同じ小田原市の地図を使いながら複数の災害ハザードマップを写しこみながら重ねていきます。今回2チームそれぞれ地元の方が率先して頂き、地図情報に記載が無い情報の追加や、災害情報の写し作業が円滑に行うことが出来ました。

最後に、完成した地図を見ながら、小田原市の災害の問題点などをチームごとにディスカッションをし、最後は意見をまとめて、チームごとの発表を行いました。

同じ地図・同じハザードマップを使ったDIG作業ですが、チーム毎の発表内容はそれぞれ問題とする視点が異なりました。

・避難所:数が少ない、行くまでの経路が危険。小田原市境の住民は隣の市町村の情報も確認する必要がある。
・酒匂川の洪水で東西に分断され、市役所から離れた方は大丈夫なのか。
・元々地名に水や沼などが含まれている地域は浸水エリアに多いので地名は大事。
・海エリアは津波が怖い。
・今日は酒匂川の浸水のみを想定したが、地元の方は周辺の他の大きな川の想定も重ねて検討したいという意見があった。
・小田原は今日のDIGだけでも地域の脆弱性が理解できたが、更に富士山噴火の影響もあり、大変な地域だと分かった。

参加者の皆様には、本日受講していただいた内容を活かして、それぞれご自分のお住まいのエリアを題材に、その地域の方と一緒にDIGをやって頂き、地域の安全性・課題などを確認して頂きたいと思います。

(記事担当:佐藤卓志 編集担当:鵜野朋子)


■講座概要■
講座名:防災教育ファシリテーター養成講座<初級編14期>
日時 :2023年8月19日(土)09:30-12:30
会場 :おだわら市民交流センターUMECO
参加者:10人
講師 :藤井江里
サポート:防災教育ファシリテーター 佐藤卓志 角川京子
統括 :石田真実

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