【報告】7/22 防災教育ファシリテーター養成講座<初級13期>③逃げ地図

防災教育ファシリテーター養成講座・初級編(横浜)の第3回は「逃げ地図」でした。
「逃げ地図」とは、災害発生時に、避難所など安全な場所にたどり着くまでにどれくらいの時間がかかるかを、色をつけいていくものです。
今回は、鎌倉の地図を使って、津波に対するワークを行なっていただきました。

ビデオの解説を見たあと、4班それぞれ避難に関する違った条件のもと、ワーク開始です。
地図にはあらかじめ、避難の最終目標地点となる安全な高台にシールが貼ってあり、津波避難ビルが使える班は、それも避難場所として使えます。橋を使うことができない班は、回り道することも必要になります。
まずは好きな場所に自宅を決定。もうこの段階で、そこに決めた理由などで場が盛り上がりました。

次に、短い革ひもで、安全な避難場所から始めて3分ずつ色分けしていきました。ヒモを丁寧に道に沿わせながら、細かい道にも目を凝らして色鉛筆で塗っていきました。塗り方にも個性が出ていて、それも話題になりました。
そして、色分けに従って、最短で安全な場所にたどり着けるにはどちらに向かえば良いのかを、こまかく矢印を書き込んでいきました。「我が家は3分で避難できる♪」「住むにはベストだと思ったけど、避難に10分以上かかってしまう」「〜さん、決め方流石ですね」「この辺は道が入り組んでいる」「こっちに行きたいけど行けない」「砂浜は道に出るまでも大変」などの声も、楽しげに聞こえてきました。

出来上がったカラフルな地図を見て、どちらに向かえばいいか、何分で安全な場所にたどり着けるかが一目瞭然になりました。また、それぞれの班の地図を比較することで、条件の違いが安全な避難に影響があることもよくわかり、会話が弾んでいました。

ただ高台を目指せばよいというわけにもいかないということが分かった、web上のマップでこの矢印が出るといいのに、といった声もあり、ワークを進めながら自由に話をすることで、気づきや理解を楽しく深めるという、逃げ地図の目的が十分果たされていました。
出来上がった地図を、ご自分の地域での今後に生かすため、持ち帰る方が多かったのも印象的でした。

逃げ地図は、HUGやDIGに比べてあまり触れられる機会がまだ少ないので、受講生の皆さんにとっては新鮮でとても貴重な経験になったと思います。
この経験を、今後のファシリテーターとしてのご活躍に生かしていただきたいと思います。

(記事担当:山田美貴)


■講座概要■
講座名:防災教育ファシリテーター養成講座<初級編13期>
日時 :2023年7月22日(土)09:30-12:30
会場 :かながわ県民センター11階 講義室2
参加者:21人
講師 :鵜野朋子
サポート:防災教育ファシリテーター 岸伸枝、佐藤卓志、宅間恵美、山田美貴
統括 :石田真実

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