【報告】12/2 マンション防災研修@磯子区

当団体に直接ご連絡をくださった、磯子区のマンションでの研修でした。このように当団体の防災リーフレットをきっかけに、防災研修やマンションの防災視察を直接依頼される自治会もあります。

マンションプロフィール
築53年・地下1階付13階建・総戸数136戸のマンションで、1、2階には商業施設が入っていますがとても古い建物のため耐震性が不足しています。単身者の居住者が多く、居住者の60%が70代以上と高齢化が進んでいます。防災意識が高い方もいる反面、多くの住民は無関心なので、「外部の方に入ってもらった方が住民全体の防災意識が高まるのでは」と今回のご依頼になりました。

事前アンケートを実施
研修前に全居住者に対し事前アンケートを行いました。その結果、全体的に地震・火災ともに懸念と防災意識はある反面、知識と対処法が分からず対応ができていない居住者が多いという実態が浮かび上がりました。例えば、各戸の火災報知器・消火器とも使用期限が切れているものが多く、しかし交換方法や処分の仕方が分からないという回答が多く、中には「消火器が家にあるかないかが不明」という人も…。防災意識はあるものの、使用期限や、購入・処分についての知識が薄いというのが実状です。

まずは自室に見直しを
こちらのマンション専用に昨年度作成した防災リーフレット「この建物で災害が起こったら」の解説がメインの研修で、地震対策も交えながら防火の必要性も盛り込み、地震による室内の家具が倒れる動画、室内の家具が転倒している画像、地震火災の動画をご覧いただきました。防火設備アンケートの結果からも言えることですが、研修でもカセットコンロ、延長コード、ガスボンベなど自宅で使用しているものについての質問も多く、まずは自室の見直しから必要かもしれません。自分事として「重たい消火器を使いこなせるか」という現実的な問題を意識された居住者もおり、感震ブレーカーにご興味を持った方も多数いたので、ぜひ家具転倒防止、火災防止に努めていただきたいです。

一人なら災害時要配慮者、それでも助け合えば力になる
マンションでは毎朝ラジオ体操を開催しているとのこと。研修では初めて顔を合わせる居住者も多かったので、参加者同士が声を掛け合う時間を作りました。その結果、参加者同士の交流が生まれ、朝のラジオ体操の呼びかけもあり手応えを感じました。

一人一人孤立している状態では高齢者は災害時要配慮者かもしれません。ですが朝のラジオ体操に参加する人が増えたり、防災訓練の参加者同士で顔を知り合う人が増えれば、災害時にお互いに声を掛け合い、助け合える力が生まれると思います。「高齢者もまとまれば力になる」、今回のような研修はまさに生き残る人を増やすことができる、そんな貴重な研修だったのではないかと感じました。

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