南区にあるマンションにて、よこはま防災研修<支援編>を実施しました。
支援編とは
「よこはま防災研修」の1つ。支援編は地震火災や風水害の備えなど、地域特性に応じた防災活動について、依頼先の自治会やマンション、地域防災拠点に直接訪問して支援する研修です。地域における被害想定や基本的な災害への備えに伴う自助・共助の取り組みの他、風水害への備え、地震火災への備え、マンション防災、災害時のケーススタディー・地域の危険性の把握等のグループワーク)の4つのテーマから必要なものを選んで学ぶことができます。
マンションプロフィール
築40年・3階と5階の計6棟がある総戸数127戸のマンションです。防災マニュアルや防災委員会はあるものの、コロナ禍を機に活動が止まっているとのこと。災害時のトイレ対策や、暑い時期に停電が発生した場合の対応、裏にある急傾斜地が崩れてこないかなど心配な点がいくつかあるようです。急傾斜地については現地で確認したところ、このマンションは切り通しにあり、両側の山地は急傾斜地で土砂災害のリスクが高そうです。
マンションは在宅避難が基本です
事前質問票で「地域防災拠点は避難場所としては狭すぎるのでは。散歩のときに空き地を探していますが、広めの駐車場は火事にならない限りは大丈夫でしょうか」という住民からの質問が記載されていました。「これは…避難所へ避難する前提では…」と思っていたところ、やはり「避難所にいくのが当然と思っていた」という参加者の方がちらほら。
改めてこのエリアの地域防災拠点の範囲がどこまでかを地図で確認してもらったところ、拠点範囲が意外と広いことに気づかれたようで、「マンションは在宅避難が基本だ」ということを理解していただけました。
マンションDIGで認識を改める
一部混合はあったものの、同じ棟に住む人同士でのグループを編成し、マンションDIGで、このマンションの課題を考えていただきました。
災害想像ゲーム「マンションDIG」とは
DIGとは災害想像ゲーム(Disaster Imagination Game)の頭文字で、マンションDIGは、マンションの敷地での災害を想像するワークです。大判のマンション平面図・立面図を広げて、自分の部屋や役員の部屋を確認します。電気室やエレベーター、階段などの設備を確認し、災害が発生したときにどこを本部にすればいいのか、停電対策で灯りが必要な場所はどこなのか、必要な機材は何なのか、それはどこで使用するのか、機材は充分用意されているのか・いないのか、機材の置き場所は適切なのか、などを考え、シールを貼りながら可視化していきます。ワークを通じて災害時を想像し、問題や課題を明確にし、対応を考え理解していただきます。
全班ともにゴミ問題が課題として上がりました。他にトイレ使用の周知、1階にある診療所内に設置されたAED使用についてや、鍵の管理についてなど急ぎ確認する必要があるとの意見も出てきました。
管理敷地外の関係者と話をしておこう
こちらのマンションでは裏にある急傾斜地の崩れが気になっているとのことで、管理敷地外からの被害を受けた時の保証や責任の明確化などのために、地主さんを把握すること、そして話をしておくことが大事だとお伝えしました。また、隣接する公園を管理する自治体や行政との話し合いもしておくことをアドバイスしました。
講師が気になったこと…それは要援護者の対処や物資の運搬
こちらのマンションは低層でエレベーターがありません。切通しの部分に建っているせいか敷地内だけでなく、公道から建物入口までも階段や坂が多い点が気になりました。「災害時はより難しそうだな」と思っていたところ、やはり救急車が来た際の患者の搬出や、デイサービスへ向かう際に介護士さんが車まで向かう時に、かなり苦労されているそうです。となると、災害時に訓練もしていない一般住民が怪我人や病人を運び出すとなったらかなりの困難が予想されます。要援護者の対処や物資の運搬も大きな課題となりそうです。ぜひこの点についても、みなさんで今一度確認をして検討していただきたいです。


