ボランティア活動における安全衛生:気をつけておきたい病気やケガなど

バスで長時間移動するので疲労と車内の乾燥などから風邪を引きやすくなります。マスクで喉の乾燥を防いだり、温度調整しやすい服装等工夫をしてください。

日常生活中でも起きやすいけがです。残っているヘドロなどの影響で化膿したり、嫌気状態(その傷口が酸素と触れ合っていない)状態が続くことにより破傷風にかかりやすくなったりする可能性があるので、適切な手当を行う必要があります。

同じ姿勢を取っていることによっておこる、深部静脈血栓症に伴った急性肺動脈決戦閉塞症のことです。下腿が赤くなり、はれ・痛みなどがあらわれます。急性肺動脈血栓塞栓症になると胸痛、失神、呼吸困難、心拍数の増加、意識消失などです。 バスが休憩で止まった際に、外に出て手足を動かしたり、歩き回ったり、ストレッチ、体操などをして、体を動かしましょう。また、水分を多めにとりましょう。

不用意に体をひねる、重いものを中腰で持ち上げた、前傾姿勢をとった時などに起こる筋肉・神経・関節への急激な負荷や過度の緊張と疲れです。 突然の激しい痛み。重く張ったようなだるいような痛みが続き、慢性化する場合もあります。

重いものを運ぶ場合は

  • 一度しゃがみこみ、腰を曲げないで、体全体で持ち上げるようにします。
  • ひざを十分に曲げ、お尻を落として持ち上げます。
  • 持ち上げるときは、荷物をお腹に抱えた込状態で、足の力で立ち上がります。
  • 荷物を運ぶときは荷物を体に密着させて運びましょう。

土壌中に棲息する嫌気性の破傷風菌が、傷口から体内に侵入することで感染を起こします。破傷風菌は自然界の土壌中に存在しています。多くは自分で気づかない程度の小さな傷から感染します。

一般的には、前駆症状として、肩が強く凝る、口が開きにくい等、舌がもつれ会話の支障をきたす、顔面の強い引き攣りなどがみられます。徐々に、喉が狭まり硬直する、歩行障害や全身の痙攣が進行します。

傷から感染するので、作業時はなるべく肌をださない服装にし、マスク、ゴーグルをしましょう。

熱中症とは、日射病、熱失神、熱疲労、熱射病などさまざまな病態が含まれます。 高温環境のもとで労働や運動をしている時に体内に熱がたまり、温熱中枢が障害され、体温調節機能が破綻し、体温が異常に上昇し、肝臓、腎臓、中枢神経などの障害を起す病気です。まひ、痙攣、失神、めまいから意識障害、臓器機能不全にいたることもあります。予防のため、塩分を含む水分補給を積極的に行うことが大切です。

対処法

  • 涼しい日陰や室内などに移動し、衣類をゆるめて休む
  • 体を冷やす:風を送る、濡れタオルを体にあてる(首筋、脇の下、足の付け根)
  • 水分、塩分を補給する
  • 意識がもうろうとしていたらすぐに救急車。

夜行バスは、睡眠不足になったり、眠りが浅かったりと、自覚していなくても、疲れがたまっています。活動の際は、それを自覚して無理せずに行動してください。 現地の活動では、「お役に立ちたい」という思いの余り、つい作業に熱中してしまいます。スタッフの休憩の指示に従うだけでなく、疲れや違和感を覚えたら自主的に休んでください。

感染経路はほとんどが経口感染で、次のような感染様式があると考えられています。

  • 患者のノロウイルスが大量に含まれるふん便や吐ぶつから人の手などを介して二次感染した場合
  • 家庭や共同生活施設などヒト同士の接触する機会が多いところでヒトからヒトへ飛沫感染等直接感染する場合
  • 食品取扱者(食品の製造等に従事する者、飲食店における調理従事者、家庭で調理を行う者などが含まれます。)が感染しており、その者を介して汚染した食品を食べた場合
  • 汚染されていた二枚貝を、生あるいは十分に加熱調理しないで食べた場合
  • ノロウイルスに汚染された井戸水や簡易水道を消毒不十分で摂取した場合

などがあります。

特に、食中毒では③のように食品取扱者を介してウイルスに汚染された食品を原因とする事例が、近年増加傾向にあります。 また、ノロウイルスは③、④、⑤のように食品や水を介したウイルス性食中毒の原因になるばかりでなく、①、②のようにウイルス性急性胃腸炎(感染症)の原因にもなります。この多彩な感染経路がノロウイルスの制御を困難なものにしています。

症状としては、おう吐、下痢、腹痛などを起こします。健康な方は軽症で回復しますが、子どもやお年寄りなどでは重症化したり、吐ぶつを誤って気道に詰まらせて死亡することがあります。

症状としては、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身の症状が突然現れます。併せて普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳などの症状も見られます。お子様ではまれに急性脳症を、ご高齢の方や免疫力の低下している方では肺炎を伴う等、重症になることがあります。

予防法

  • 飛沫感染対策としての咳エチケット
    インフルエンザの主な感染経路は咳やくしゃみの際に口から発生される小さな水滴(飛沫)飛沫感染です。したがって、飛沫を浴びないようにすればインフルエンザに感染する機会は大きく減少します。

    普段から皆が咳エチケット*を守ることを心がけてください。飛沫感染対策ではマスクは重要ですが、感染者がマスクをする方が、感染を抑える効果は高いと言われています。集団生活施設で既にクラス内でインフルエンザと診断されている者がいる場合、誰が感染しているのかは分かりませんから、可能な場合は皆がマスクをすることが感染対策としては効果的であると考えられます。

    *咳エチケット
    ①咳やくしゃみを他の人に向けて発しないこと
    ②咳が出るときはできるだけマスクをすること
    ③手のひらで咳やくしゃみを受け止めた時はすぐに手を洗うことなど
     
  • 外出後の手洗い等
    流水・石鹸による手洗いは手指など体についたインフルエンザウイルスを物理的に除去するために有効な方法であり、インフルエンザに限らず接触感染を感染経路とする感染症対策の基本です。インフルエンザウイルスはアルコールによる消毒でも効果が高いですから、アルコール製剤による手指衛生も効果があります。
     
  • 適度な湿度の保持
    空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。特に乾燥しやすい室内では、加湿器などを使って適切な湿度(50~60%)を保つことも効果的です。
     
  • 十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
    体の抵抗力を高めるために、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を日ごろから心がけましょう。
     
  • 人混みや繁華街への外出を控える
    インフルエンザが流行してきたら、特にご高齢の方や基礎疾患のある方、妊婦、疲労気味、睡眠不足の方は、人混みや繁華街への外出を控えましょう。やむを得ず外出して人混みに入る可能性がある場合には、ある程度の飛沫等を防ぐことができる不織布(ふしょくふ)製マスク*を着用することはひとつの防御策と考えられます。ただし、人混みに入る時間は極力短くしましょう。

*不織布製マスクとは:不織布とは「織っていない布」という意味です。繊維あるいは糸等を織ったりせず、熱や化学的な作用によって接着させて布にしたもので、さまざまな用途で用いられています。

短時間の活動でもストレスによる心身の変調が起こる場合があります。

ストレスにも様々な種類があります。作業中になんとなく気分がすぐれない等の症状が現れた場合は、無理せず作業を中断しましょう。 帰宅してから何らかの不調を感じたら、かかりつけのお医者様に相談してください。

医師には、ボランティアで訪問した場所や作業内容を話してください。



  • 参考文献(一部加工・転載)
    • 『病気の話・病気辞典・病気』(十文字学園女子大学)
    • 『感染症情報センター』(国立感染症研究所)
    • 『腰痛ナビ』(サニー・デイ)
    • 『大塚製薬ホームページ』 『遠野まごころネット』他、ボランティア関連サイト