小田原にある県西教育事務所による令和6年度学校保健・学校安全研修講座にて、「かながわ防災教育プログラム」の紹介や取り組み事例などについてお話しました。
県西教育事務所とは
神奈川県教育委員会教育局の出先機関として設置されており、管内の公立小・中学校教職員の人事、給与、研修、教育に関する指導助言が主な業務です。
今回の研修では、管内(小田原市・箱根町・真鶴町・湯河原町・南足柄市・中井町・大井町・松田町・山北町・開成町)の小中学校の安全担当者約70人、小田原市教育委員会・南足柄市教育委員会・教育事務所職員約10人が参加しました。
明日から子どもたちが主体的に考え、行動できるように
講座開始前に、南足柄エリアで長年学校防災に取り組んでこられた経験があり、「県西全体に学校の防災意識を広げ高めていきたい」と語っておられた所長。冒頭の挨拶の中で「子どもたちが主体的に考え、行動できるよう自助が大切」とお話されていました。その思いは「自分のいのちを自分で守れる子どもを育てる」という当団体の学校防災教育のモットーとも重なります。
前半は「かながわ晩防災教育プログラム」と事例紹介
前半は当団体で学校防災教育事業を担当している石田理事による、「かながわ防災教育プログラム」とその事例、防災教育フォーラムについて紹介。「かながわ防災教育プログラム」を体験した子ども達自身の発案で体育館で宿泊する避難生活体験、無告知の抜き打ち訓練などが紹介されると、参加されている先生方はさらに真剣に聞き入っていました。その様子から、先生方も防災に取り組むためのきっかけやヒントを必要としていると感じました。
後半は研究協議
協議のテーマは「児童・生徒が主体的に考え行動するための防災教育に向けて」で、学校が位置する「山側」「海や川近く」「混在」の3つのエリアに分けた数名の小グループで、それぞれの学校の学校防災計画を見ながら話し合っていただきました。話し合いの中で、類似点や相違点などが明らかになり各校の課題が見えてきたようです。また、前半でお見せした無告知の抜き打ち訓練の様子を収めた動画を話題にしていたグループも多く、「抜き打ち訓練をやってみたい」という意見がどこのグループからも聞こえてきました。
全体発表
協議、全グループを代表して2グループから発表がありました。
学校と地域は切っても切り離せません。先生方の発表の通り、自分事として捉えること、身近な人や地域の力を借りることが大事ですね。
訓練だから失敗していい
石田による総評では「先生は『自分のクラスの子どもに失敗して欲しくない、ちゃんとやって欲しい』と思いがちなので『失敗できるのは訓練の時だけ』とアドバイスしている。失敗することから学ぶので、何度でも失敗していい。」というコメントがとても印象的だったようで、はっと気づかれた先生も多かったのではないかと思います。多くの先生方が深くうなづいておられました。
今回の講座はきっかけを探していた先生方にとっても、防災の大切さに気付かされた先生方にとっても、とても良い機会だったのではないでしょうか。ぜひ講話や他校との協議で得たヒントやアイデアを種にして、各学校で「自分のいのちを守れる子どもたち」を育てていただければと願っています。
参加された先生方の声

音楽室が避難経路。事前に楽器を片付けていたが、今日の講話を聞いて楽器を片付けずにやった方がいいと気づいた。

委員会ごとに避難先でできることを考えるのは面白いと講話を聞いて思った。

校内や教室内の安全な場所を知っておくことが重要。わずかな時間で気づきを与えられるので取り組みたい。

教員が地域のリスクや防災資源を理解しておくことが重要。

子どもたちが「自分の判断」と「教員の指示」、どちらを優先するか迷わせないことも必要。

他の学校がどういう取り組みをしているか全く情報が入ってこないので、それぞれの学校の取り組みが聞けて勉強になった。

同じエリアでも防災への取り組み方や考え方が違っていて興味深かった。
(記事担当:藤本実和子)
■講座概要■
講座名:令和6年度学校保健・学校安全研修講座
日 時:2024年6月5日(木) 13:30~16:30
会 場:県西教育事務所
参加者:80名
講 師:石田真実
見 学:有馬進一、高石祐次、藤本実和子


