認定アドバイザーとして栄区にあるマンションに訪問しました。2回目の訪問です。
よこはま防災力向上マンション認定制度とは
横浜市では、新築・既存、分譲・賃貸に関わらず、すべてのマンション(共同住宅)を対象に、災害に強いマンションの形成と周辺地域を含めた防災力の向上を図るため、防災対策を実施しているマンションを「よこはま防災力向上マンション」として認定しています。認定取得を目指す管理組合等を支援するため、マンションの防災対策に関する知識や経験を持つ専門家団体等「マンション防災アドバイザー」を派遣しています。
マンションプロフィール
築3年・3~11階建・総戸数135戸の川沿いにあるマンションです。避難や消火など火災に関する防災訓練を実施していますが、防災組織や防災マニュアルはありません。マンションとしての備蓄もこれからの課題です。
被害を具体的に想定し、発災時の姿を描く
まず防災ニュアルに記載が必要となる「マンション概要」と「災害基本情報」の記入内容について説明を行いました。そのうえで、大地震が発生した際にマンションでどのような被害が想定されるかを整理し、自助と共助の役割分担について検討しました。
被害想定では、当マンション所在地区の想定最大震度6強を前提としました。建物については、軽微なクラックやエキスパンションジョイントのずれなどが発生する可能性はあるものの、各住戸は使用可能な状態を想定しました。一方、電気・ガス・水道などのライフラインについては、すべて使用できない状況を前提とすることにしました。
具体的な被害状況を想定することで、発災後にマンション内でどのような対応が必要になるのかを考える土台ができました。
「備蓄は自助」を基本に、平時の啓発を重ねる
在宅避難を前提として、居住者が必要とする水や食料などの備蓄を、自助と共助のどちらで担うのかについて検討しました。
防災委員のみなさんからは、十分な備蓄をしていない居住者への対応も必要ではないかとの意見が出されました。一方で、管理組合が備蓄品を用意した場合、限られた物資を一部の居住者だけに提供することによる公平性などの問題が生じる可能性があります。
議論の結果、水や食料など各家庭で必要となるものについては、原則として各世帯が備える「自助」とし、管理組合では備蓄しない方針で意思統一しました。その代わり、平常時から各家庭で必要な備蓄を進めてもらえるよう、管理組合として継続的に啓発活動を行っていくことになりました。
活発な議論から、共助のかたちが見え始める
管理組合が担う「共助」についても、発災時に取り組むべき項目について複数の案が出されました。これについては、次回以降も継続して検討していくことになりました。予想以上に各委員から活発に意見が出され、非常に良い雰囲気で議論が進みました。前回までの基礎的な検討から一歩進み、今回は具体的な被害想定や自助・共助の役割分担について考えたことで、委員それぞれが発災時のマンションの状況をイメージしながら意見を出せるようになってきたと感じます。今後は、このイメージをさらに具体化しながら、管理組合として担う共助の内容を整理していくことが期待されます。


