防災教育ファシリテーター養成講座の初級編、第3回目のテーマは「逃げ地図」。この日も参加者は元気に集まり、会場には活気があふれていました。

作業の始めに、受講者一人ひとりが「鎌倉に引っ越してきたばかりの新住民」になりきって、自分の住みたい場所を地図上で選びました。選んだ場所について隣の参加者と話し合う中で、「ここは緑が多くて落ち着く場所だね」など、みんなで地図を覗き込みながら話し合う姿が印象的で和やかな雰囲気が広がり、自然と笑顔がこぼれていました。

次に革ひもを使い、3分ごとに色分けしていく作業が始まると、参加者たちは集中し、真剣な表情で細かい道筋をなぞり始めました。隣の方と「ここは赤だね!逃げるのに時間がかかりそう」と笑い合うシーンもあれば、「ここの橋が使えないと大回りしないといけないのか」と現実の避難行動を真剣に想像する表情もありました。各班が完成させた地図はカラフルで、個性が光り、参加者同士で「こんなルートなら早く逃げられそう」「この道は狭いから難しいかな」などの会話が自然に生まれました。

特に、異なる条件を想定して行った作業では、「橋を渡れない場合」や「津波避難ビルも橋も使えない場合」というシナリオのもと、参加者たちは改めて避難ルートの重要性に気づかされていました。「普段何気なく通る道でも、いざとなったらどうなるのか考えさせられた」「遠回りをすることも必要なんだとわかった」という感想が聞かれ、皆さんは現実的な避難行動をシミュレーションしている様子でした。

講座が進むにつれ、ただルートを作成するだけでなく、「万が一の時にすぐに逃げられるようにするにはどうしたらいいか?」という問いかけが自然と生まれていました。「やはりコミュニケーションが大事ですね」「家族や地域の人ともこの話題を共有したい」という声が聞こえ、参加者同士のつながりも深まっている様子でした。

場所によっては災害が起きている方向へ一旦逃げなければ安全な場所に辿り着けなかったり、右にも左にも逃げられるけれどもどちらの方がより安全かと判断を迫られる状況があり得ることに対して、「最後は自分の判断力が頼り」との意見があったのが印象的でした。

この講座を通じて得た経験や知識を、平塚やその周辺での防災活動に活かし、地域の防災力をさらに高めていっていただけることを期待しています。参加者の皆さんが、考え、語り合いながら笑顔で学ぶことができたこの時間は、防災教育の意義深さを感じられる一日となりました。
(記事担当:樋口文人)
■講座概要■
講座名:防災教育ファシリテーター養成講座<初級編16期>
日時 :2024年8月24日(土)09:30-12:30
会場 :ひらつか市民活動センター
参加者:14人
講師 :森山栄治
サポート:防災教育ファシリテーター 小田川太 熊切多津江 近藤悦子 高石祐次 樋口文人 山崎聖子
統括 :石田真実


