【報告】7/21 南中学校『2024防災学び塾in南中学校』

『防災学び塾』では、中学生が地域・保護者とともに災害について知り、防災・減災を考える取組を行っています。毎年この時期に南中学校で開催され、4年目を迎えた今年は、教員も含めて約80人以上が参加しました。
 今回の学びの目的は次の2つです。
1.『この地域で、どんな災害が想定されているのかを知る』
2.『大規模災害が起きた時、どう行動すべきかを考える』
そして、そのためのワークショップとして『DIG(ディグ=災害想像ゲーム)』を行いました。

まずは、南中のある南区を含む横浜市域で過去に経験した大規模災害について映像や実験映像を交えて学び、その後、今後横浜で想定される大地震についてイメージをふくらませました。
中学生も地域住民の方々も、震度6弱以上の揺れを経験した人は少なく、震災の映像が流れると、「うわぁ…」「これ起きたらたいへんだね。こわいね。」といったつぶやきがあちこちから出ました。

次に、いよいよグループワークに入ります。二人ひと組になって色塗りをする場面では、地域の方に先導してもらい、中学生が塗っていく様子があちこちで見られ、ワークが進む中で話も
はずみました。

作業が終わると、完成したマップを眺めながら、作業中気づいたことやマップを見て感じたことを自由に付箋に書き出してもらいました。作業中の賑やかさが一転して沈黙の空間になります。

次に班毎に書いたものを共有してみると、次のような気づきや考えが披露されました。
 「学校の周囲には土砂災害警戒区域があって驚いた!」
 「習い事に通う道が危険個所だった!」
 「古くからあるお寺や神社は比較的安全だったね!」
 「大岡川はただの川ではなくて、危険な災害の可能性のある川だ!」
 
作業中も物静かでワークにも積極的に参加していないように見えた生徒もいましたが、その意見を聞いてみると「自分の家の近所に高齢者施設ができたが、この地図には載っていない。でもそこは土砂災害の危険性のある場所だったことに気が付いた。災害時にはどうやって施設の高齢者を避難させたらよいか、その手助けをどうやったらいいか悩んでしまう。」という思いを発表していました。どの中学生も自分事として考え行動しようとしていることに頼もしさを感じました。

教室内でのグループワークの最後は、それぞれの班の発表です。中学生ともなると声も大きくわかりやすくて上手な発表でした。

教室毎のワークが終わると、放送を使って全体のまとめを行いました。

地域にお住まいで、能登半島地震の災害ボランティアに参加した方の体験談では、体育館の天井の画像を見ながら「皆さんどうですか?避難所に避難してきた人々は毎日これを見上げながら寝泊りするんですよ。」と話していたのが印象的でした。見慣れた体育館の天井が急に生々しく感じました。

最後に岩手県立図書館館長の森本晋也さんから、ZOOMを通して講話をいただきました。
身近な地域を「正しく知る」こと、次に得た学びを家族・友人・地域へと伝え広げていくことの大切さを教えていただきました。

質疑応答では、「生徒が計画する効果的な避難訓練について」という子どもたちからの質問に対し、「Short訓練」の実践についてお答えいただきました。訓練を成功させるための訓練のようなものですが、ちょっとした工夫で実行できて生徒全体の意識を高められそうだと、生徒会長さんと校長先生が話し込んでいたのが印象的でした。

今年で4年目の『防災学び塾」なので、地域の方は皆さん熱心で初対面で緊張している生徒にもにこにこ積極的に話しかけていました。DIGでも「ここ、低いんだよね~。」と声をかけながら色塗りを促すなど、和やかな雰囲気を作ってくださる方が多かったです。
何よりも生徒会役員が先導して生徒主体の学びを目指し、中学生と地域の大人が積極的に交流できるよう取り組む南中学校と地域の方々の熱心な雰囲気が素敵でした。

災害は過去のもので関係ないものではなく、これからのために自分事として考えられるようになってきたのが、今回の「学び塾」の成果と言ってよいと思います。

南中学校ホームページと神奈川新聞に記事が掲載されました。どうぞご覧ください。
南中学校ホームページ 2024防災学び塾(7/21)
神奈川新聞(カナロコ) 「緊急車両入れない」課題指摘 横浜・南中で防災学び塾 生徒ら備え探る(有料記事)

(記事:近藤悦子)


■講座概要■
講座名:南中学校 防災学び塾「DIG」
日 時:2024年7月21日(日) 9:00~12:00
会 場:横浜市立南中学校
参加者:中学生・教員・地域住民 80名
講 師:高石祐次 角川京子 前田牧絵
サポート:石田真実 近藤悦子 谷本恵子 山田美貴

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