磯子区にて地域防災拠点運営委員の方を対象にした防災研修を行いました。磯子区内には21カ所の地域防災拠点があり、各拠点から1〜2名の方にお集まりいただきました。
地域防災拠点とは
横浜市立の小・中学校が指定されています。
・家屋の倒壊などで自宅で生活できない方が一定期間避難生活を送る避難所
・在宅被災生活者向けの物資・情報供給
・家族や知人の安否確認など情報受伝達の拠点
・救護・救出などの拠点
といった指定避難所を含めた役割があり、
・防災備蓄庫の設置、防災資機材・食料等の備蓄
・被害情報等の情報受伝達手段として、各拠点にデジタル移動無線を配備
といった設備を整えています。
普段は防災研修や訓練を行い、地域住民への防災意識の向上に力を入れています。
地域防災拠点運営委員とは
地域・学校・区役所等で構成されています。横浜市で震度5強以上の地震が観測された場合は、全ての地域防災拠点が開設されることになっており、地域防災拠点運営委員と避難者を含めた全員で避難所の運営を行います。
平常時の活動の一つとしての研修
地域防災拠点活動委員は平常時は避難所運営マニュアルの作成、防災資機材等の取扱講習、防災研修会、防災訓練の実施などを行っています。今回は改めて「地域防災拠点とは何か」という基本に立ち返りつつ、地域防災拠点開設キットを使った研修を行いました。開設キットは、開設までの手順を役割ごとにわかりやすく区分けし、いざというときの初動に役立てようと考えられたものです。各拠点に配布したタイミングで新型コロナが流行し、なかなか浸透していませんでした。
コロナ禍の影響がこんなところにも…
コロナ禍で研修や訓練が行えなかった間に、引き継ぎもなく担当者が交代してしていた拠点もあり、なかなか足並みを揃えるのが大変でした。そのため災害時下水直結式仮設トイレ(災害用はまっこトイレ)の組立をしたことがない方や、仕組みをよく分かっていない方など「はまっこトイレ」に関する質問も多数出ました。
地域防災拠点という共通項はあっても
拠点のある場所が、海側、山側、町中で準備すべきことや対応が若干異なるので、グループによって話し合いが活発なところ、やや消極的なところと少々バラつきが出てしまいました。拠点が近いメンバー同士の方が、よりスムーズにかつ深い意見交換になるかもしれませんね。これは講師側の今後の課題です。ただ状況が異なる拠点の取組の様子を知ることもできて良かった点もたくさんあると思うので、各拠点で活かせるところは存分に活かして欲しいと思います。