今期最後の初級編講座は、関東大震災から100年経った次の日、9月2日に震源地となった小田原での開催でした。11名の方にご参加いただき、第4回<HUG(避難所運営ゲーム)講座>が行われました。
まずは座学で避難所とは実際どのような状態なのか、またどんな方々が避難してくることがあるのかをお話しし、受講生の方にイメージしてもらいました。第2回目の講座で、実際に小田原周辺地図を使ったDIGを体験されていたので、よりリアルに感じている受講生も見受けられました。
次にHUG(避難所運営ゲーム)について説明をすると、このゲームの条件の厳しさに、参加者たちの緊張感が伝わってきました。
今回は、A・Bの2グループにわかれ、丁度真ん中を掲示板で区切ってゲーム開始!HUGゲームの方法はカードの内容・順番とも同じですが、そのグループで決めた運営ルールや対応によって、全く異なる避難所になっていきます。
<ゲーム中の受講生声>
・トイレ!もうあふれてるの?どうしようか、穴掘る?
・伝言板に個人宛ての場所も必要だよね。
・日本語読めない方用に英語とイラストで表現するのはどうかな。
・届くものは日付入れておこう。
・仮設トイレとか荷下ろしってどこ?決められない~!
・人がもうあふれているんだけど、教室もどこから入れる?
・病気や持病が多すぎで、区分できない!
・こどものフォロー!だれかサポートいたっけ?
ゲーム中、様々な方々がどんどん避難して来られ、しかも止まることはありません。
時間内、全てのカード249枚を読み切りました。
ゲーム終了後、もう1つのグループの結果を交互にみることで、「あー!こうすればよかったね」「最初にこれ決めておいてよかった」など振りかえる時間がとても大切です。
その時々最適だと思った判断で運営していく柔軟さも大切ですが、予めサポートが必要な方々を想定して避難所の運営を行うことが実際の有事にも大切ではないかという声もありました。
講座最終日となるこの日は、最後に簡単な修了式を行いました。受講者お一人ずつへ「修了証」をお渡し、皆さん笑顔で「おだわらし♪」と、記念撮影しました。
この後初級編を修了された方には<上級編>のご案内があります。
子どもたちへの防災教育を一緒に行っていく、新しい防災教育ファシリテーターのお仲間の誕生をお待ちしています♪
(記事:宅間恵美 編集:鵜野朋子)
■講座概要■
講座名:防災教育ファシリテーター養成講座<初級編14期>
日時 :2023年9月2日(土)09:30-12:30
会場 :おだわら市民交流センターUMECO
参加者:11人
講師 :長瀬初美
サポート:防災教育ファシリテーター 佐藤卓志 高石祐次 宅間恵美 藤井江里
統括 :石田真実