【報告】7/15防災教育ファシリテーター養成講座<初級13期>②DIG

防災教育ファシリテーター養成講座・初級編の第2回目のテーマは、DIG(災害想像ゲーム)でした。

DIGとは、地図上に想定される災害を可視化しそれをもとに問題点を浮き彫りにしていく作業となります。

テーマとなった町は、今回講座を行っている横浜市です。

前半では、横浜市が過去に被災した地震の歴史を学びました。DIGを行う上で、その町に起きた過去の地震や今後想定される地震を知る必要があるため、その部分を学んだ上でスタートしました。

関東大震災から今年で100年となりますが、震源地である神奈川県では甚大な被害に遭った歴史があります。参加者にとってもゆかりのある地の、災害の歴史となり、自分事としてとらえることができたのではないでしょうか。

また、阪神淡路大震災の映像や地震の実験の映像も見ながら、揺れに対しての事前の対策が、いかに重要かを確認しました。

歴史を学んだあと、いよいよメインテーマであるDIGを行いました。
4チームに分かれ、同じ横浜市の地図を使いながらハザードマップを写しこんでいきます。

完成した地図を見ながら、横浜市の災害の問題点などをチームごとにディスカッションをし、最後は意見をまとめて、チームごとの発表を行いました。

同じ地図を使い、同じハザードマップをみてのDIGなのですが、チームごとの発表ではそれぞれ問題とする視点が異なっており、(町や地域に特化していたり、人に特化していたりと様々)やはり多くの人が集まれば集まるほど広がりが出るものだなと改めて感じた次第です。

途中、横浜市の古地図と今の地図を比較したりしたのですが、昔海だった場所、沼地だった場所が今は土地となっており、ハザードマップで危険とされる場所と連動していることに気づけたのは大きかったような気がします。そして複数の参加者から疑問があがった、“なぜ地盤が弱そうなみなとみらいはハザードマップ上、被害想定が低いのかという点。これはみなとみらいをつくる際、液状化を防ぐための土台作りをおこなったためという説明をしましたが、まちづくりにはこういった工夫もされているということも知れてよかったのではないでしょうか。

是非、参加者のみなさんには、自分の住んでいる地域の地図でDIGをやってみて、町の安全性などを確認してもらいたいなとおもいます。そして、次は周りの人も巻き込んで町のことをみんなで考えていけたらよいなと思いました。

(記事担当:藤井江里)


■講座概要■
講座名:防災教育ファシリテーター養成講座<初級編13期>
日時 :2023年7月15日(土)09:30-12:30
会場 :かながわ県民センター11階 講義室2
参加者:21人
講師 :宅間恵美
サポート:防災教育ファシリテーター 鵜野朋子、高石祐次、角川京子、藤井江里、涌田亮一
統括 :石田真実