2020年8月6日、横浜市立戸塚高等学校の「戸高学び塾」でした。
戸塚高校では「社会との協働」、「学び」をキーワードとして生徒、保護者、地域を対象とした「戸高学び塾」を毎年開講しています。
まず、「釜石の出来事」3,000 人の生徒たちはどのように助かったのか~震災を生き抜いた子供・地域に学ぶ~というタイトルで、岩手県釜石市立釜石東中学校で防災教育に携わり、現在は文部科学省で安全教育調査官として活躍中の森本晋也先生のお話を伺いました。
その後、ホールを避難所にみたてて、新型コロナウイルス感染症対策も含めた防災のワークショップを当団体の石田が主導し実施。
ソーシャルディスタンスで定員50名のホール。個々の間隔をしっかり取っていました。
列ごとに班を作り、それぞれにお題を提示。意見をどうまとめるのか工夫してもらいました。
席の移動は禁止しての場で、それぞれの意思疎通をどうするのか?手持ちの手帳に書き出す人、身を乗り出して話そうとする人、「…」な人もいました。
コミュニケーション手段として、携帯タイプのホワイトボードとペン、コピー用紙、糸電話が用意されていました。
班ごとに配布すると、ある班では「上から意見を書いて回そう」という高校生の発言も聞かれました。
また、糸電話を配ると高校生は使い方を知らなかったのですが、地域の人に教わる姿も見受けられ、和気あいあいとした雰囲気になりました。
(糸電話は戸塚高校のボランティア部に作ってもらっていたのですが、この場で使うことは内緒にしていました)
ワークショップのまとめではWeb会議ツール「Zoom」を使用。参加者多数で会場に入れない人がいる想定でいたのですが、結果全員が会場参加だったため、休憩時間にZoomに入るためのQRコードをスクリーンに表示し、その場でスマホから入ってもらいました。
ここでは高校生が地域の方にZoomを教える姿も見受けられました。班ごとの意見発表もZoomを通して行い、地域の方は新鮮な驚きもあったのではないでしょうか。
最後の質問コーナーでは、多くの高校生が手を挙げてくれて、とても活発な場でした。文科省から元石巻市立門脇小学校の先生も参加してくださり、貴重なお話も伺うことができました。東日本大震災から学び、今後の災害に備える心構えを新たにできたのではないかと思います。
新型コロナウイルス感染症への対応が求められる昨今、学校や地域は事前防災にどう取り組むべきかを考えるきっかけになったことでしょう。
高校生の強みは何かについても考え、学び多き時間になったと思います。



■講座概要■
講座名:「戸高学び塾」“学校・地域の防災を考える”
日時 :2020年8月6日(土) 14:00-16:00
会場 :横浜市立戸塚高校 多目的ホール
参加者:45人
講師 :石田真実
サポート:水野由紀子 高石祐次 涌田亮一
【エリア】緑、戸塚、相模原