【報告】2/5 茅ヶ崎市鶴嶺西地区地域包括支援センターみどり「家族介護教室」

2019年2月5日、茅ヶ崎市の鶴嶺西地区地域包括支援センターみどり「家族介護教室」で「災害!3日間を生き延びる~その時とるべき行動は~」と題してお話させていただきました。

鶴嶺西地区地域包括支援センターみどりは、鶴嶺西コミュニティセンター内にあり、高齢者の医療・介護・介護予防・生活支援・住まいなどの相談窓口です。みどりで勤務されている看護師・木村様からのご依頼でした。藤沢市のレディオ湘南の「Palette」木曜日の13時からの「防災ネットワーク」という枠に当団体が企画協力しているところからご縁がつながりました。
参加者は60代以上の方が大多数。家族に介護が必要なかたがいらっしゃったり独り暮らしをされている方たちでした。みどりのある地域は、千ノ川が小出川と合流し、さらに相模川に合流しています。災害の歴史を調べると、関東大震災での被害の記録もありましたが、水害の記録が多い地域でした。

当日は、大きめの地区の地図を用意し、来所された順に家の位置にシールを貼ってもらいました。そして、茅ヶ崎市の災害の歴史を振り返り、簡単な形のDIGで、皆さんの住まいがどのような災害リスクが想定されているかを改めて確認していただきました。一番大きな地震の被害想定ではこのあたりは震度は7、液状化も起こりやすい、津波は川の遡上でどこまでくるかなどなど。

以下の写真は、関東大震災の時に小出川沿いの田んぼから鎌倉時代の相模川の橋脚が液状化によって現れ、その後保存されている「旧相模川橋脚」です。
  

旧相模川橋脚」については、多くの参加者の方がご存知でした。国の史跡であり、天然記念物でもあります。今回茅ヶ崎市について調べていて初めて知りましたが、現在の相模川とは流路が違うことがよくわかります。また、液状化の起こった古い記録でもあり、とても興味深いところでした。

水害の想定では、ほぼ全域が水没し、長くて1日以上水が引かないところもあるとされています。水害に対しての意識は高く、自己紹介で書いていただいた「今までに印象に残っている災害」で「西日本豪雨災害」を書かれた方もいらっしゃいました。

平成28年台風第10号による水害でのグループホームの被災をうけて「避難準備情報」から「避難準備・高齢者等避難開始」と名称が変更されました。ただ、どの段階でどう行動すればいいのかはわかりずらいとの声も聞かれました。参考資料として作成した一覧表を配布しました。

また、茅ヶ崎市ではマイ・タイムラインの作成を薦めています。「マイ・タイムライン」は、2015年9月に起きた関東・東北豪雨の鬼怒川の氾濫による被害を教訓に、常総市や国土交通省等が、犠牲者ゼロの目標に向けて始めた取り組みです。「茅ヶ崎市版マイ・タイムラインシート」がHPで公開されています。
ハザードマップを見ながら、皆さんに書き込んでいただきました。時間内には終わりませんでしたので、是非自宅で家族と一緒に作成してくださいとお伝えしました。

今回の講座では、ちょっとした知恵のアドバイスも欲しいとのことでしたので、ポリ袋での炊飯を行いました。使用する水を最小限にすることができ、洗い物を減らす効果とともに衛生面でも役立つことをお話しました。講座の最後には試食していただき、好評でした。
また、100円均一のお店で揃えられる防災グッズについても紹介。短い時間内にいろいろ詰め込んだ講座になってしまいましたが、皆さんの知恵や経験をプラスして、少しでも災害に備える行動につながるといいなと思います。

【参加者の声】
・防災グッズも知れてよかった。水害について、もう少し自分で調べようと思った。
・今回だけではなく、1年に1回はこのような講座を行ってほしい。
・初めて受けた教室で、ほとんど知らないことばかりで大変助かりました。
・ハザードマップがあっても見ることがなかったが、この機会に時々見て災害を意識しようと思った。
・現在の住居がいかに水害に弱いかがわかったので、心引き締まる思いがした。トイレについても大変勉強になりました。

■講座概要■
講座名:茅ヶ崎市鶴嶺西地区地域包括支援センターみどり「家族介護教室」
日時 :2019年2月5日(火) 13:30~ 15:00
会場 :茅ヶ崎市鶴嶺西地区地域包括支援センターみどり
参加者:27人
講師 :谷本恵子

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