【報告】6/19座間市立西中学校職員研修「DIG」

2018年6月19日、座間市立西中学校職員研修で「DIG」を行いました。
西中学校は、座間市の西部に位置し、相模川流域に沿った低地の水田地帯にあります。学区には神社・仏閣や古くからの農家も多く、座間の伝統や文化を継承している地域でもあります。
座間市立座間小学校と入谷小学校の防災教育の研究成果を受けて、今年度より防災教育に取り組んでます。生徒へ防災教育を進める前に、職員で意識を高めることを目的に今回の研修を企画されました。今年度中に2年生を対象に「DIG」を行う計画です。

DIGでは通常行わないのですが、先生方には基礎知識として知っておいてほしいことを「座間市防災クイズ」として○×クイズをしました。
  

班編成は学年ごと、6班編成で行いました。
関東大震災時の座間の被害を振り返り、想定されている被害を知っていただきました。さらに、身を守るためにはどういうことに気を付ければいいのかを考えていただきました。そのうえで作業へと進みました。
今回は、西中学校の学区の地図を6分割したものを、基本地図として使いました。

作業終了後、それぞれの班を見て回っていただきました。地域ごとの違いが分かりやすくなっていました。
  

班ごとにまとめを行い、発表です。
          

地域によって被害状況が違うことが一目瞭然です。

座間市では5年ほど前から、小中合同の引き取り訓練を行っています。先生方は「災害時に生徒の安全をどう確保するか」はよく考えていますが、今回の研修で「災害時、自分は帰宅できるのか?自身の家族は??」と想像を膨らませていました。
冒頭に市内在住の先生を確認したところ、数人(1割程度)でした。土地勘のない先生が多い、というのはどこ学校でも同様の課題です。
管理職はその辺りを踏まえて、災害時の職員体制を考えなければなりません。
勤務時間内に災害が起きたら、どういう順番で職員を帰宅させるのか。帰宅を優先させるべき職員は誰なのか。
自身や妻が妊娠中している・小さな子どもがいる・家族を介護している・高齢の親と同居している等、個々の教員が抱える状況によって、対応の仕方は変わってきます。
災害が起きてからでは、個人の希望を訴えるのは難しく、多くの人が我慢するでしょう。事前に調整し決めておくことが重要です。

【参加者の声】
・自分たちでDIGをすることで気づきが多かった。同じ市内でも場所(エリア)によって特徴が違うこともわかった。
・自分が住む家、近隣の状況を知ることでより身近に課題をとらえることができると思う。
・避難場所に指定されていても浸水などが予想される地域であるのは驚きです。
・普段考えないことを考えさせられる貴重な機会でした。特に土地勘がないことによって、子どもの安全が確保できないことを痛感し、より一層教員側が災害を想像しておくことが大切だとわかりました。
・災害は、いつ、どこでおこるかわからないので、自分が住んでいる場所の情報も知らなければ。子どもたちにも是非体験させたい。

■講座概要■
講座名:座間市立西中学校職員研修「DIG」
日時 :2018年6月19日(火) 14:45~16:30
会場 :座間市立西中学校図書室
参加者:37人
講師 :石田真実
サポート:防災教育ファシリテーター 小峰通晴 谷本恵子 西川哲 矢嶋惠子 
【エリア】鶴見、相模原、葉山、鎌倉