2017年12月9日(土)、横浜市立平沼小学校の「平沼フェスティバル」に講師として参加しました。このフェスティバルは毎年行われていて、外部講師を招き、普段できない体験をすることによって学習の幅を広げることを目的としています。
開会式が体育館で行われ、各講師の紹介もなされました。子どもたちの代表から、今日の意気込みも伝わりました。低学年向けには「さわやかスポーツをやってみよう」「ラグビーボールにさわってみよう」「楽器にさわってみよう」など。中学年向けには「チャレンジ!」と付きます。「あかりのエコ実験」「競技かるた」「太極拳」「科学実験」など。
私たちが担当した5.6年生・高学年向けには「科学の世界に迫ろう」「お金の世界に迫ろう」「算数の世界に迫ろう」など、多種多様なプログラムが用意されていました。
私たちは5.6年生に「災害対応ゲーム・クロスロード」を体験してもらいました。「防災のひみつに迫ろう」というタイトルで、メイン講師は石田です。5.6年生混在で5人の班が1コマ目は6班、2コマ目は保護者の方にも参加していただいて7班編成でした。それぞれの班に読み手として防災教育ファシリテーターが付きました。
まずはゲームの説明です。阪神・淡路大震災で、災害対応にあたった神戸市職員へのインタビューをもとに作成されたカード形式のゲームであること、クロスロードは英語で「岐路」「分かれ道」だということなどなど。子どもたちはいったい何が始まるのだろう、とそわそわしていました。
ゲームに入る前のアイスブレイクでは、簡単な自己紹介を班ごとに行いました。「今、一番食べたいもの」は、様々子どもたちから出ましたが、寒い時期なのに「アイスクリーム」と言った子もいて、ちょっと驚かされました。
練習問題を一つ全員でやって、いよいよゲーム開始です。今回は、青座布団のかわりに青いシール、金座布団の代わりにかわいいシールを用意していただきました。子どもたちのテンションもUpです。
一問終わるごとに一人一人、どうして「Yes」または「No」を選んだのか理由を発表してもらいます。どっちにしようかとジレンマを感じる問題ばかりで、途中で言葉に詰まる子がいるかもしれないと危惧しましたが、それぞれがきちんと意見を言えました。最後の問題が終わるころには「もっとやりたい!」という声も多く聞かれました。
最後に、それぞれにクロスロードの問題を考えてもらいました。書き始めるまで時間がかかる子もいましたが、すぐに書き始める子も多くいました。ちょっと手を加えると使えそうな問題が多く提出されました。今日の体験から防災について家庭で話をするきっかけになるといいなと思います。
この行事は、平沼フェスティバル実行委員会、平沼共育ネットワーク運営委員会、平沼小学校PTAがサポートしています。講師の選定含め、事前準備は大変だと思いますが、とても意義のあることだと思いました。閉会式では、子どもたちの代表からお礼の言葉をいただきました。
◆子どもたちの感想より
・けっこういろんなジレンマがあるんだと知り、また、決断のむずかしいこともありました。 特に今みたいなクイズ的なものをやるとかんたんに判断できることでも、実際に災害にあったら決断しにくいこともあるかもしれないと思うと、慎重に行動しなければならないと思った。
・こう思ったなどいろんな人の意見を聞いて確かにと思ったし、そういうことかと納得するところが多く、とても楽しかった。今までは平沼フェスティバルでずっと楽しいとしか思ってなかったけど、こういうのも学べるんだぁと思って感動した。
・シールは一まいもとれなかったけど、自分にとって正しい判断ができたかなと思いました。これからも本当に災害にあったときも、素早く正しく判断ができるようにしたいです。
・意見が違う人の意見を聞いて納得することもあって面白かった。意見が分かれてもきちんと意見を言えてよかったです。思っていたよりも面白かったです。
■講座概要■
講座名:平沼フェスティバル 5.6年生「防災の秘密に迫ろう」
日時 :平成29年12月9日(土) 8:30~12:00
会場 :横浜市立平沼小学校
参加者:60人
講師 :石田真実
サポート:防災教育ファシリテーター 谷本恵子 角川京子 西川哲 前田牧絵 矢嶋恵子 山下圭子
【エリア】鶴見、保土ヶ谷、高津、横須賀、鎌倉、葉山