【報告】11/11防災教育ファシリテーター養成講座<上級編>第3回「逃げ地図&鎌倉まち歩き」

2017年11月11日(土)、防災教育ファシリテーター養成講座の第3回、午前中は材木座地区のまち歩きを行い、午後は(逃げ地図(避難地形時間地図)の作成を行うという一日がかりの講座開催でした。

材木座自治連合会では、逃げ地図づくりをきっかけに、大津波からの一時避難を考え、住民の方たちが率先して避難路を整備されました。
今年度も材木座自治連合会の小野様をはじめ皆様にご協力いただき、まち歩きの案内していただきました。

最初は実相寺裏手の経路。苔むした階段を登ると、自治会の皆様で整備された避難路があります。そこからさらに登り、昔、お社があったという小さな広場に出ました。この後はたぶの木広場への下り坂でした。もちろん逆ルートから来ることもできます。

  

その次は、光明寺裏手の避難路です。ここは昨年は通らなかったところです。以前、東京都北区の保養所利用者のために作られた海への近道だったそうです。保養所がなくなってからは埋もれていたそうですが、これも住民の皆様が整備されたとのこと。道幅は狭く坂が急ですが、コンクリートで舗装されているので、車いすでも何とか押して広場まで上がれる!?一人だと少し難しいかもしれません。登りきると、元保養所の広場へと行きつきました。
      

広場の近くには展望台があり、海まで見渡すことができました。富士山も正面に見えました。
津波を逃れて高台に避難した時、海の様子が見えるのはとても重要です。
 

元保養所のあった広場から避難所指定されている鎌倉市立第一中学校まではすぐでした。防災備蓄物資も備えられています。
第一中学校は、毎年1年生が逃げ地図づくりを行い、地域のことを学びます。東日本大震災で大きな被害のあった宮城県気仙沼市立階上中学校との交流も震災後に始められ、現在も続いているそうです。

鎌倉は大地震に見舞われると最短8分で最大14mほどの津波がくると想定されています。(地震の規模によって異なります)。多くの観光客も訪れる地ですが、大地震に見舞われた時の対応を知っていると安心ですね。材木座自治連合会の方からは、一時避難場所までのルートマップは各地区ごとに作成され、該当地区の各戸に配布されていると伺いました。「地元住民が率先避難者となり、観光客はそれを見て一緒に逃げてほしい。」と話していました。

この後、光明寺の境内へと降りていきました。こちらのルートもがけに面していて、ところどころ崩れたあとも見受けられました。
  

お寺の門前には、広域避難場所、避難所のマップが掲示されていました。また、海が近いこともよくわかりました。
  

材木座公会堂まで戻り、お弁当を食べながらのランチミーティング。午前中、まち歩きを行ったこともあり話題は尽きませんでした。
  

午後は、逃げ地図プロジェクトの井上雅子様より、逃げ地図プロジェクトの始まりのお話しを伺うことができました。
発災後まもなく被災地(気仙沼)に入り、町がどういう状況になっているのかを把握するために、白地図に情報を書き込むことから始まったそうです。次は、年配の方と小学生が地域のことに詳しい、途中から越してこられた方は地域のことがよくわからない、そういう様々な情報を集めてのワークショップを開催し始め、津波の遡上地点も地元の人に確かめて書き込んでいきました。津波被害後「あの時ああすればよかった」と思っている人が多かったので「未来に何を残すのか」と考えた時に、どうやったら津波から逃げられるかという話になり、紆余曲折を経て、現在の形にまで作り上げられました。

逃げ地図作りは、材木座地域に引っ越してきたと仮定してそれぞれの家を決めてから取組みました。まち歩き後、また井上さんからのお話を伺った後ということもありましたし、参加者に鎌倉に詳しい人もいたため、話題は多岐にわたりました。
  
  

今回、まち歩きを行うことの大切さ、逃げ地図づくりを行うことで地域のぜい弱性が可視化できることを確認できました。
夜中に宮城県沖で地震が発生し、遠方からの参加者のいたため、少し心配しましたが、ほぼ予定通りに開始することができました。お天気に恵まれ、まち歩きも滞りなく済ませることができました。

昨年、今年と2年連続で材木座自治連合会の皆様にお世話になりました。
この地域のすごいところは、住民の多くが「自分たちでできることは自分たちでやろう」という意識を持っているところだと思います。
私たちが案内していただいた、新たに作った避難路は廃材のブロックや角材を使用していました。行政にお願いしたのは、手すりの設置のみ。年に1回の避難路の清掃活動は年々参加者が増えているとのことでした。
逃げ地図づプロジェクトの井上様、材木座自治連合会の皆様、本当にお世話になりました。改めてこの場を借りて御礼申し上げます。

◆参加者の声
・逃げ地図がどのようにできたかというお話が興味深かった。津波だけではなく火災マップを作るお話を聞いて、いろいろなものに応用できることが分かった。
・実際に現地を歩くことで避難路の状況がわかり、課題を確認することができました。
・地域の方の防災意識とそれを実現する力がすごいと思いました。なんでも行政に頼るのではなく、できることは自分たちでするのが非常に重要だと思いました。

■講座概要■
講座名:ファシリテーター養成講座<上級編>第3回 逃げ地図&鎌倉まち歩き
日時 :平成29年11月11日(土) 10:00~16:00
会場 :鎌倉市材木座公会堂と周辺地域
参加者:6人
講師:逃げ地図プロジェクト 井上雅子
サポート
材木座自治連合会:小野健次郎 小野里光
防災教育ファシリテーター:石田真実 小峰道晴 谷本恵子 田村俊夫 西川哲
【エリア】鶴見、いずみ野、相模原、鎌倉、葉山