2016年11月21日(月)16時から、横浜市都筑区健康教育部会の職員研修で「避難所運営ゲーム(HUG)」を、横浜市立川和中学校で行いました。
都筑区健康教育部会は、「環境」「保健指導」「防災安全」に4年取組んできているそうです。同じ都筑区の中川西中学校からのご紹介で、今年度幹事校である川和中学校の岩間校長先生からのご依頼でした。「もしもの時には中学生に期待する声もある」「子どもたちでできることを考えさせたい」等、校長先生からの課題を伺うこともできました。
「内部での研修だけではなく、違う方向の研修も行ってみたい」とお考えだった川和中学校養護教諭の先生と打合せを行い、区内7中学校の健康教育部会の先生方に向けての研修となりました。
今回の「HUG」のセットは、横浜市教育委員会から貸し出していただきました。
ゲームは、恒例の「避難所クイズ」から開始です。ご自身の所属中学校が災害が起こった時にどのようになるのか、改めて考えていただくきっかけになったのではないでしょうか。あえて同じ学校の先生とは同じグループにならないように班編成をしました。
研修の時間は1時間ということでしたので、導入から今日のゲームの説明までは、かなり駆け足でした。最初の15枚までで、各グループごと運営のルールを決めていただくのですが、今回はこの段階で決めなかったグループもありました。ルールは必要に応じて変更もあり得ますね。
読み手は、続々と避難者が避難してくる状態を再現するため、容赦なくカードを読み進めます。
ゲームが始まると皆さん立って進めることが多いのですが、座ったままのチームもありました。できるだけ先生方に体験していただきたいと思って事前説明の時間を短くしたのですが、説明不足になってしまったところもありました。混乱しがちな状況の中、先生方は協力し合ってカード(人やイベント)をさばいておられました。
今回は20分程度でゲーム終了とし、各グループの状況を見て回っていただきました。
振り返りでは、混乱しつつも上手く協力し合って進められた様子がうかがえました。そして、たばこ、ペットやイベントへの対処は今回も話題になりました。
ペット(犬)は、とにかく「外につなぐ」としたグループもあり、読み手のスタッフが後で「とても悲しかった」と言っていました。
《参加者の声》
「一番印象に残ったことは何ですか?」
・次から次へとくる案件にとても混乱しました。ただただ混乱しました。
・指示を出す系統がはっきりしていないとまとまりにくい。どんどん避難してきて、カードのように人を移動させるのは無理なので難しい。
・初めてのメンバーでしたが、皆で協力できてよかったです。
・どんどん読み手の方が読んでくれるので、実際(リアル)はもっと大変と思いつつ考えるきっかけになった。
「防災・減災について今、興味のあることは何ですか?」
・生徒への防災教育。
・一時避難所について大変興味を持ちました。
・障害者・児の災害時の生活について。
・防災についてあらかじめ準備しておくものは何か。
・自分の立場。職員のシフト。
当日は寒いうえに雨が降りだし、足元の悪い中、限られた時間でしたが、中身の濃い研修になったのではないでしょうか。是非次年度以降、それぞれの学校でも取り組んでみていただきたいと思いました。
お忙しいところ準備をしていただきました川和中学校の國分先生、また貴重な機会をいただきました川和中学校の岩間校長先生、そして、つないでくださいました中川西中学校の平川校長先生、養護教諭の大矢先生・高麗先生、ありがとうございました。
HUG(避難所運営ゲーム)の効果や必要物品などの詳細は、かながわ子ども防災情報ステーション をご覧ください。
■講座概要■
日時:2016年11月21日(月) 16:00~17:00
会場:横浜市立川和中学校
参加者:32名(教員)
講師:谷本恵子
サポート:防災教育ファシリテーター 石田真実 熊田由紀子 小峰道晴 寺崎ゆかり 山下圭子
【エリア】青葉、保土ヶ谷、相模原、葉山