【報告】11/12防災教育ファシリテーター養成講座<上級編>第3回逃げ地図

2016年11月12日(土)のファシリテーター養成講座<上級編>第3回は「逃げ地図」でした。

明治大学理工学部建築学科・山本俊哉教授より「避難者の立場になって作成した逃げ地図を持って現地を歩いてみませんか?次に、土砂災害警戒区域のハザードマップなどを踏まえ、津波+土砂災害の逃げ地図を作成したらどうでしょう」という願ってもないご提案をいただき、1日かけての講座開催となりました。
(一社)ひと・まち・鎌倉ネットワークの代表・熊倉様、そして材木座自治連合会の会長様たちにもご協力いただき、グループワークの会場として材木座公会堂をお借りしました。

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午前中は逃げ地図づくりをきっかけに、大津波からの一時避難場所を考え、避難路が整備されたところを3班に別れ、材木座自治連合会の皆様に案内していただきました。

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最初に登った道は、実相寺の裏からの経路でした。

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苔むした階段を登ったあとは、自治会の皆様で整備されたという避難路でした。滑りやすい道で、手すりがあって助かりました。そこからさらに登り、昔、お社があったという小さな広場に出ました。

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ここからは、たぶのき公園への下りでしたが、前日の雨の影響もあり、とても滑りやすく大変でした。下り道の途中では海もきれいに見え、富士山まで見ることができるポイントがありました。

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公園側の避難路への出入り口は、当初カギがかけられていたそうです。「これではとっさのときに役に立たない」と行政側と交渉を重ね、現在はいつでも避難路に入れる状態となっていました。
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その後、光明寺の裏手の避難路を見学し、別のルートで上まで登りました。昔、臨海学校施設があったところが一時避難場所となっていて、かなり広い場所でした。その場所に至る道は埋もれていたそうですが、これも自治会の皆様で掃除、整備されたそうです。

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ここから鎌倉市立第一中学校まではすぐです。ここまでくれば、雨露しのげますし、備蓄もあります。

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鎌倉市立第一中学校からの帰路からは海まで見渡すことができ、高さも実感することができました。

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鎌倉第一中学校は、毎年1年生が逃げ地図づくりを行い、地域のことを学びます。東日本大震災で大きな被害のあった宮城県気仙沼市立階上中学校との交流も震災後に始められ、続いているそうです。継続して防災教育に取り組んでいることは素晴らしいと思います。

鎌倉は大地震に見舞われると8分で14mほどの津波がくると言われています(地震の想定によって異なります)。古い町並みに魅せられて訪れる人々、寺社巡りで訪れる人々など多くの観光客も訪れる地ですが、大地震に見舞われた時の対応を知っていると安心ですね。材木座自治連合会の方からは、一時避難場所までのルートマップは各地区ごとに作成され、該当地区の各戸に配布されていると伺いましたので、地元の皆様に助けていただけることでしょう。

材木座公会堂まで戻り、お弁当を食べながらのランチミーティング。午前中、まち歩きを行ったこともあり話題は尽きませんでした。

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午後は、「逃げ地図づくりから地区防災計画を立案」というタイトルで山本教授より講義を受けました。アメリカのオレゴン州での事例、秩父市の事例はとてもわかりやすいものでした。逃げ地図から問題点が見えるので、地区防災計画の立案に役立てられるというところまでレクチャーを受けました。

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・ゴール設定を先に行う
・何のために、だれが、どのように を事前に考えること
・事前・事後の話し合いが必要
・逃げ地図づくりを行うことで地域のぜい弱性が可視化できる
・現地を歩くこと(まち歩き)の大切さ

講義のあとは班ごとに想定を変えて逃げ地図づくりを行いました。
地域は材木座・由比ヶ浜地域
1 地震時の津波
2 豪雨時の土砂災害 (避難場所は、材木座公会堂など)
3 地震時の津波+土砂災害(避難場所・避難経路の閉鎖)

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土砂災害想定の逃げ地図は、初めての体験でした。ハザードマップを見ながら、まずはどこに逃げるのかを決めるところから始めました。その後、どのタイミングで、どこに、だれがどのように逃げるのか、避難(誘導)するのかをワークシートに記入しました。高齢者関係の施設が、意外と土砂災害に要注意の場所にあることに驚きました。想定によって、備えることや行動も変える必要があることがよくわかりました。

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当日は、早朝に宮城県沖で地震が発生、そしてちょうど鎌倉に向かう時間帯にJR東海道線・横須賀線が人身事故のために運転見合わせになるなどハプニングに見舞われましたが、予定より10分程度の遅れで開始することができました。
お天気に恵まれ、まち歩きも滞りなく済ませることができました。受講生からも、まち歩きをおこなったことで、より理解が深まったという感想が多く寄せられました。
明治大学の山本教授はじめ同大学院生の皆様、(一社)ひと・まち・鎌倉ネットワークの皆様、材木座自治連合会の皆様にお世話になりました。改めて感謝申し上げます。

逃げ地図マニュアルは、一般社団法人子ども安全まちづくりパートナーズのホームページからダウンロードできます。
逃げ地図(避難地形時間地図)の効果や必要物品などの詳細は、かながわ子ども防災情報ステーション をご覧ください。

■講座概要■
日時:2016年10月29日(土) 10:00~16:00
会場:鎌倉市 材木座公会堂、材木座自治連合会地域
参加者:17名(内スタッフ4名)
講師:明治大学理工学部建築学科・山本俊哉教授
サポート:
明治大学大学院:佐藤光司 森脇環帆 天野友貴 山中盛
(一社)ひと・まち・鎌倉ネットワーク:熊倉洋介 今村文明
材木座自治連合会:小野健次郎
陸前高田市市議会議員:福田利喜