【報告】児童・生徒の防災教育推進事業 中間報告

かながわボランタリー活動推進基金21の助成を受け、神奈川県教育委員会とかながわ県民活動サポートセンターとの協働事業として実施している「児童・生徒の防災教育推進事業」について、平成28年度上半期の実績と成果を中間報告としてまとめました。

事業名:児童・生徒の防災教育推進事業
団体名:NPO法人かながわ311ネットワーク
県協働部署名:教育局総務室教育ビジョン・防災グループ
かながわ県民活動サポートセンター ボランタリー活動サポート課
事業期間:平成28年4月1日~平成29年3月31日

「かながわ版防災教育プログラム」の学校での導入・検証

モデル校での防災教育プログラム実施・検証

横浜市立中川西中学校
取組内容:防災講演の実施と保健委員会および学校保健委員会でのHUGの指導、
保健委員会生徒へのアドバイス
◆防災学習「防災講演会」
日時  8月30日(火)10:00~13:30(別途打合せ4回)
参加者 全校生徒(中1~中3)1044人、教員55人
講師  石田、講師補助1人(事業2養成人材)
生徒感想:
・今日の防災学習をして、ちゃんと備えておくことがとても大事だと思いました。そして、いざという時に冷静に判断出来るように、日頃から訓練することが大事だと思いました。
・自分にも出来ることは沢山ある事に気づき、周りの人と協力することが大事だと思った。常に冷静になり、落ち着いて物事を考えられるようにする。

横浜市立並木中学校
取組内容:職員研修と保健委員会および学校保健委員会でのHUG指導、地域防災訓練についてのアドバイス
◆職員研修「HUG」
日時 9月6日(火)16:00~17:00(別途打合せ2回)
参加者 教員20 人
講師 石田、講師補助1人(事業2養成人材)
教員感想:
・避難訓練とおなじように学校の職員や地域の役員さん達が定期的にHUGを行い、運営する側のイメージをもっておくとよいと思った。
・とてつもなく疲れました。次々と人が、出来事が切れ間なく、事前の準備やルールづくりの必要性を感じました。
◆保健委員会「HUG」
日時 9月9日(金)13:00~16:00(別途打合せ2回)
参加者 生徒(中1~中3)10人、教員2人
講師 石田、講師補助1人(事業2養成人材)
生徒感想:
・1人1人、特徴がちがい、持っている物や病気などがあったので、特徴をふまえて行うのが大変でした。でも、考えながら行う事ができたのでおもしろかったです。
・地震が起きたときの避難所運営をどうするか、ある程度決めとかなきゃ大変だと思った。
◆地域防災訓練での生徒参加実態を観察
日時 9月25日(日)9:00~13:00
参加者 地域防災拠点運営委員会、教員、保健委員会生徒 計約70人
目的 現在は地域防災拠点運営委員会の訓練に留まっており、生徒は指示されたことを行うに留まっている。次年度以降、地域と学校が有機的に結びつき、生徒も主体的に参加できる訓練を行っていくためのアドバイスがほしいとの依頼があり見学した。地域防災拠点運営委員の方ともつながりを持てたことは、事業2の地域人材の発掘につながるものと期待できる。
生徒感想:
・2年連続で仮設トイレの組み立てを担当したので、完璧です。

座間市立入谷小学校
取組内容:
・職員研修と教科との連携について各学年の計画指導や模擬授業実施。
・学校側の依頼による語り部講話の企画調整。
・座間市の防災教育の研究指定校(平成29年度末までの2年間)。「かながわ版防災教育プログラム」の学校全体での導入の意向があり、継続的にサポートを行う。
◆担当職員との打合せ
日時 4月26日 他4回
内容 座間市研究指定の内容と方針確認、研究方針決定、年間予定案の確認、状況確認と課題共有、語り部との調整など。
◆語り部講話
日時 7月8日(金)10:00~12:30
講師 淺沼ミキ子さん(陸前高田ハナミズキのみちの会)
参加者 全校生徒 496人、教員28人、保護者30人
生徒の感想:
・「いってきます」「いってらっしゃい」「ただいま」「おかえり」があたりまえじゃないってこと。だいじなことをいっぱいしりました。(低学年)
・お話をきいてだいじだなと思ったのはいのちです。(低学年)
◆職員研修
「かながわ版防災教育プログラムの説明」
「各学年の年間防災教育計画へのアドバイス」
日時 7月22日(金)9:30~12:00(事前打合せ2回)
参加者 教員28人
講師 石田、講師補助1人(事業2養成人材)
今後の展開:後期に全学年で7本の研究授業を予定している。授業実施の助言、サポートを行う予定。
職員感想:
・教科への導入イメージができた
・少しずつ取り入れる形であれば負担感は少ない

モデル校以外での防災教育プログラム検証

モデル校以外から講座等の依頼を受けた際にもアンケートを実施し、防災教育プログラムの実施・検証に活用している。
・横浜市立平楽中学校 職員研修 HUG(事前打合せ2回)
参加者  教員20人
・横浜市立平楽中学校 2年生 HUG(事前打合せ2回)
参加者  生徒(中2)32人
・逗子市立小坪小学校 4年生 DIG(事前打合せ1回)
参加者  児童(小4)75人、教員3人
・横浜市立桂台小学校 全校生徒・教員、PTA「防災講演」(事前打合せ2回)
参加者  全校生徒(小1~小6)382人、教員20人、PTA 20人
・NPO法人ミニシティ・プラス『神奈川特命子ども地域アクタープロジェクト』
DIG、HUG、クロスロード (事前打合せ3回)
参加者  (小4~高1)のべ45人

【防災ゲームアンケート(子ども)】
防災ゲームワークショップ @ミニシティプラス DIG、クロスロード 各13件、HUG 16件
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【防災ゲームアンケート(大人)】
沼間小避難所運営委員会 DIG 19件
沼間小避難所運営委員会 HUG 24件
並木中 職員研修 HUG 15件     合計 58件
中間報告大人アンケートそのゲームを聞いたり、体験したことのある人の方が楽しいと感じている。
DIGでは地域の危険度を認識し、HUGでは避難所運営の難しさや準備・検討しておく必要性を感じた方が多く、ゲームに参加したことが役に立つ前向きな感想が寄せられた。
(DIGの感想)
・身近に災害の原因となることが潜んでいることがわかりやすい
・実際に各情報を再確認できた
・自分の住んでいる処は、崩落地区が非常に多いと痛感した
・地域での防災研修の参考にします
・ゲーム感覚で実際に起こりうることを想定することができて、いい勉強になりました。改めて地域の特性などを把握する機会になりました
(HUGの感想)
・日頃から準備しておかなければという事
・色々なことが混在していて、避難所のむずかしいことを認識した
・論理的にできるものではないことが分かった 先に「振り分けの基準」など決めておいて、各個撃破の方が効率的かと思った
・課題にしたかったことをゲームを通す中で感じていただいたので、今後の取り組みに活かしていきたいと思います

相談実績
6月8日 横浜市都筑区健康教育部会(川和中学校校長より)
9月7日 横浜市立桜台小学校校長より防災教育全般について
9月12日 神奈川県立元石川高等学校より「DIG」研修について

実績・成果に対する評価

1)モデル校での防災教育プログラム検証
職員研修でも児童生徒への防災教育でも「かながわ版防災教育プログラム」は高い評価をいただいている。先生方への負担が少ない形で防災教育を改善できる目処が立った。
小学校と中学校で「かながわ版防災教育プログラム」の導入の仕方、取り組みやすさに特徴があることが分かってきた。
* 小学校は担任が全教科教えるので、「1.教科との連携」から入るのが取り組みやすい。
* 中学校は教科担任制なので「1.教科との連携」よりも日常の委員会活動などで「2.教材の導入」から入るのが取り組みやすい。
* 「3.訓練の工夫」は校種に関係なく取り入れられる。
* 「特別な時間を作らなくて良い、今やっていることに一工夫加えるだけで良い。」というプログラムが先生方の負担感を大きく軽減している。導入促進の効果があると思われる。
* 「2.教材の導入」については1コマ(45分・50分)でできるものや短時間でできるものが欲しいという要望に対し、『クロスロード』を提案した。今年度のまとめの際には『クロスロード』を教材に加える予定。

*検証の場となる防災教育実施の場に、事業2での養成人材を参加させることで人材育成の効果的な促進もできた。

2)モデル校以外での防災教育プログラム検証
モデル校以外からも講座等の依頼を受け、防災教育プログラムの実施・検証を行っている。先生方からは「指導してもらえるので負担感が少なくて済む」等高評価をいただいている。

学校と地域のつなぎ役の人材発掘と育成

「防災教育ファシリテーター養成講座<初級編>」

20名定員の講座だったが最終的には27名の参加者数となった。学校での防災教育という視点が多くの人の興味を引き、遠隔地からの受講もあった。27名中22名が修了生。講座修了率81%。
【実施概要】
7月30日 防災教育体験その1 DIG(災害想像ゲーム) 18名参加。
8月6日 地域防災計画&学校防災計画 18名参加。
8月20日 防災教育体験その2 逃げ地図 22名参加。
9月3日 防災教育体験その3 HUG(避難所運営ゲーム) 22名参加。
9月19日 防災教育体験(番外編) 横浜市民防災センター見学 7名参加。
*10月から実施予定の上級編に9月29日時点で申込者15名(定員20名)。
【講座受講者アンケート】
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*全体を通して、講座の参加者の3/4以上が防災ゲームを未体験
特に、逃げ地図は、95%が未体験であった。
(4回の講座の感想)
・それぞれ違った地域・職業の方とのワークでとても新鮮でした。参加者として学びはたくさんありましたが、子どものワークの指導者側にまわるにはまだまだ練習が必要だと感じました。
・地域防災へ取り組む中で、子どもたちの興味・関心をどうやって引くかを悩んでいた。しかし。今回の4回の講習を通じ子どもへ遊び感覚で取り組む教材を学び。ヒントが得られました。また、自分の住んでいる自治会へ対しても、行うとより効果が出やすいと感じ、実践的に行っていこうと思います。
・いろいろな考え方があるのか分かった。その中で同じ目的でもアプローチの仕方が違うので、どうすればスムーズに少しでも進むのかを考えて次に生かしたいと思います。
・参加者間の交流(立場の違い、専門性、世代)から、助け合いの気持ちや会話が生まれたことがうれしかった。
・事実から必要なことを読み取る意識ができました。おおまかな発災時の動きのイメージが、はっきりとイメージすることができました。
(かながわ版防災教育プログラムについての感想)
・まず薄くて先生が手に取りやすそうなところがよいと思います コンパクトにまとまっているぶん実施風景の写真が乏しいため未経験の方にはイメージがつかみにくいかもしれません ヒアリング調査の結果をまとめた①~⑤の声については、どの地域でも共通するものなんだなと感じました。先生が”うんうんそうだよね~”と共感できるので、”はじめてに”部分にあってすごく良いと思いました。 ネットPDFで閲覧できると嬉しいです。
・先生・学校の視点に立って、学校で実施できるよう実現できるような配慮・工夫がなされている。
・小学校1~3年生の教え方がわからなかったのでよかった。
・しかし学校はこのような防災計画カリキュラムを持っていないと思う。
・自分達がくらしている地域の特徴を災害を大テーマとして理解することができるのは、主体的に考え、行動できることにつながると思います。共助ができることにつながると思います ・どの教科からもどの年代からも防災教育を受けることが出来ることはよいと思います、無理なく受け止められそうです。
・ゲームなどを通して防災について考えるのは子どもたちにとてもよいと思った。 小学生から中学生までプログラム化されたものがあることはよいと思った。
・どの教科、どの単元とリンクできるか、またどんな手法があるかが一元化されていてわかりやすい でも小1でポスター(国語)どんな授業するなかなー。と自分で組み立てたくなります 6年生の(社会)郷土史とあるが歴史・公民的内容で郷土にまでほりおこせるか?自治体の取り組みとして災害があるので2学期指導予定です。
・達成度、目標が設定され、その目標が各科目の中でつながっているのがわかった。いろいろな科目が防災につながっている。各科目の中で自分の行動、具体的にイメージしていくのに多方面からのアプローチは必要だと思う。

ファシリテーターの実践研修(講座・講演等)

講座等、ファシリテーターとしての実践研修の場として活用した。
( )内は昨年度のファシリテーター養成講座〈初級編〉修了生の参加数
4月21日 横浜市立平楽中学校職員研修 HUG(4人)
4月22日 逗子市沼間地区避難所運営委員会研修 DIG(3人)
5月7日 横浜市立平楽中学校2年生 HUG(6人)
6月14日 逗子市立小坪小学校4年生 DIG(4人)
6月23日 横浜市立桂台小学校防災講演会(1人)
6月24日 逗子市沼間地区避難所運営委員会研修 HUG(6人)
7月30日 防災教育ファシリテーター養成講座<初級編>DIG(4人)
8月6日 防災教育ファシリテーター養成講座<初級編>
地域防災計画&学校防災計画(3人)
8月20日 防災教育ファシリテーター養成講座<初級編>逃げ地図(7人)
9月3日 防災教育ファシリテーター養成講座<初級編>HUG(5人)

以下、10月以降の依頼状況
11月21日 横浜市都筑区健康教育部会 HUG
11月24日 逗子市立小坪小学校5年生 逃げ地図
11月27日 茅ヶ崎市NPO HUG
2月~3月 県立元石川高校 DIG

学校と地域団体との連携体制の構築

学校区での防災単位である避難所運営委員会での研修を通じた連携
逗子市沼間小学校地区避難所運営委員会
これまでに研修を2回行い、例年行っている避難所運営訓練の場で研修の成果を確認した。
4月22日 DIG研修
6月24日 HUG研修
9月24日 避難所運営訓練(研修後の変更点等の確認)
「HUG」の研修を活かし、本部の設置場所や被災状況に合わせた運営、体育館の一人分のスペースの表示等、工夫が凝らされていた。避難所となる中学校の生徒も多数参加していて、有意義な訓練になっており研修の成果が表れていた。

地域づくり団体との連携
NPO法人ミニシティ・プラス(都筑区拠点) 「神奈川特命子ども地域アクタープロジェクト」【資料2】
ミニシティ・プラスは、地域社会の健全な発展に貢献しようと地域密着型の活動をしているNPO。連携することで地域の人材発掘につながる可能性が大きいことを感じた。また、地元の学校との関係構築にも有効であり、今後、事業1,2ともに広がることが期待できる(事業1中川西中学校)。
8月25日 小中高校生による防災ゲームの体験・検証(DIG・クロスロード)
8月28日 小中高校生による防災ゲームの体験・検証(HUG)
9月19日 防災ゲーム検証のまとめおよび横浜市防災センター見学11月23日「かながわボランティアフェスタ2016」(基金21情報交換会主催イベント)でのブース内容の検討

学校と地域連携システムの利用
第4回Yokohama学校地域コーディネーター・フォーラムに出展(9月10日)。
Yokohama学校地域コーディネーター・フォーラム実行委員会主催で、共催はNPO法人横浜市民アクト。「かながわ版防災教育プログラム」のPR活動を行った。
横浜市内数校の校長、副校長、学校地域コーディネーターや区民活動センター職員等が参加。地域での活動をしている方たちには「教材の導入」に関心を持っていただけた。

実績・成果に対する評価

1)学校と地域のつなぎ役の人材発掘と育成事業
防災教育ファシリテーター養成講座<初級編>
昨年度より受講生、修了生ともに増え、10月から開催する上級編につなげることができた。受講生は、子どもたちへの防災教育の関心も高く、講座の満足度も非常に高い。
課題:上級編が終了すると防災教育ファシリテーターが本格的に誕生するが、その人たちが地元で活躍できるようにしなくてはならない。地元とのつながりをどのように構築していくかが課題。

ファシリテーターの実践研修
昨年度のファシリテーター養成講座<初級編>修了生の研修の場として依頼講座等に講師補助として関わってもらっている。現場経験を積むことで、ファシリテーターとしてのスキルアップにつながっている。
課題:仕事を持っている人も多く、学校での講座等は平日が多いため、全員が現場経験をできるとは限らないのが現状。地域での講座等の依頼が増えるように働きかけていきたい。また、講座依頼を受けた団体等の中から新たな人材発掘にもつなげていきたい。

2)学校と地域団体との連携体制の構築
避難所運営委員会との連携
避難所運営委員会との連携では、事前研修(DIG・HUG)が訓練に活かされ、様々な改善と工夫がなされていた。実際の避難所運営訓練に参加することで、私たちの勉強の場にもなっている。教材についてさらにブラッシュアップできる可能性を感じている。
課題:各市町村によって避難所の役割や運営委員のメンバーが異なるため、研修の際には各市町村の設定に合わせる必要がある。

地域づくり団体との連携
NPOや大学との連携の可能性も見えてきており、本事業2年目で認知が広がってきたことを実感している。NPO法人ミニシティ・プラスとの連携では、小中高校生の目線での防災教育について率直な、本プログラムのブラッシュアップにとても参考になる意見を聞くことができた。
子どもたちの意見:「自分たちが住んでいる地区をやるといい(DIG)」「小学生対象であれば、飽きさせない対応が必要だと思いました。地域や高校、大学の取り組みとして行うのが非常によいと思います(HUG)」「白紙のカードを作り、それを引いたら即興で問題を考えるというのもいいと思う(クロスロード)」
子どもたちからの提案をより良い形で反映できるように、連携を強めていきたい。
講演・講座依頼も口コミで増えてきている。メディアにも感心を持ってもらえて取材を受けることで評価され、問い合わせや相談が増えてきた。
課題:これまでつながりのなかった団体や大学等との連携のありかたについて模索中。

学校と地域連携システムの利用
NPO法人アクトは、Yokohama学校地域コーディネーター・フォーラム開催会場となった横浜市社会教育コーナー指定管理者であり、横浜市教育委員会からの委託事業として「地域コーディネーター養成講座」も開催している。防災教育事業に関心をもってもらえる人たちとのつながりが強いので今後の事業展開に期待が持てる。
課題:県内各所でこのような団体とのつながりを構築できるようにしていきたい。

*「かながわ版防災教育プログラム」がメディアにも関心を持っていただき、取材を受けた。その報道を見聞きしての問合せや相談が増えており、これからの活動の広がりが予想される。
9月1日リスク対策.com (http://www.risktaisaku.com/articles/-/2010)
9月21日FMヨコハマ E-ne!~good for you~

今年度の下半期における事業実施上の課題とその対応策

事業1の「かながわ版防災教育プログラム」については、これまでに説明した先生方からは高い評価をうけているが、まだまだ知られておらず認知度を高めるための広報に課題を感じている。各学校の安全・防災担当に情報を届けるため、県教育委員会で実施する安全担当者の研修や、市町村教育委員会が集まる場での周知にご協力をお願いしたい。
事業2の人材育成については、上級編実施に向けて意識の高い人材を養成することができた。養成した人材(防災教育ファシリテーター)に、学校と地域のつなぎ役になってもらうため、学校や地域等への働きかけが大切になってくる。ファシリテーターたちの意見や自主的な行動を促しつつチームビルディングを行っていく必要がある。
2月にはモデル校とそれ以外の学校での取り組みについての「事例報告会」を予定している。この発表内容については、ボランタリーに作成中の「子ども防災情報ステーション」サイトに掲載していく。児童・生徒の写真掲載については、学校との連絡や確認を丁寧に行っていく必要があると考えている。

当該事業に対する来年度以降の考え方

初年度は調査とプログラム作成、2年目で3つのモデル校をはじめいくつかの協力校での実施検証を行っている。例えば座間市立入谷小学校では、平成29年度末までの2年間研究指定校なので、来年度の展開が重要である。当初、5年計画から2年に変更になったことで、スタッフ人件費の確保が、現在のところ目処が立たない。特にどのように資金を調達し事業を継続させるかという点について、大きな課題を抱えている。事業2の「防災教育ファシリテーター養成講座」が主な収入源になることは変わらないが、学校からの講座・講演依頼については十分な収入を得ることは依然として困難であろうと考えている。このことから来年度は一時的に事業を縮小せざるを得ない状況になる可能性も視野に入れている。学校における防災教育の充実に、当団体のような外部専門家の参画が、期待されているにもかかわらず、学校にはそのような予算がなく、代替となる資金調達の手段が見当たらない現状を打破する道を模索している。
また、「かながわ版防災教育プログラム」について、火山災害についての記載がないなど神奈川県におけるすべての災害について網羅できていない状況である。さらに、特別支援学級・学校向けのプログラム作成が未着手であり、指摘されている。この点については、さらに専門知識が必要になるため、来年度以降、火山専門家の手を借りるなど、早急に検討していきたいと考えている。