10月1日から、熊本地震の被災者の支援を目的に、県内15市町村に地域支え合いセンターが設置されました。発災直後から私たちが支援している宇城市でも、宇城市地域支え合いセンターがスタートしました。
地域支え合いセンターは、応急仮設住宅やみなし仮設住宅にお住まいの方、避難所・在宅の被災者の方々などを巡回訪問し、専門機関などと連携して様々な相談やお困りごとへの対応を行うほか、集会所でのサロン活動などのコミュニティ・交流の場づくりのお手伝いを行う組織です。
宇城市では新しく生活支援相談員10名を採用しています。
(1階は市役所の不知火支所、2階が社会福祉協議会です。)
横浜から、2名で訪問し、2016年10月11日からの3日間、センター立ち上げのお手伝いをしてきました。
この3日の間に、地域支え合いセンターには、各相談員のデスクやパソコンが搬入され、事務所らしい様子が整ってきました。
仮設住宅のコミュニティ作りのためのお茶会「どぎゃん会」に同行しました。この日訪ねたのは、市内最大、74戸の当尾仮設団地です。団地中央部にある集会所で開かれた第2回目のどぎゃん会。
会場の準備を整え、まずは相談員が2人ずつ組になって、各戸にお声がけ、お誘いに回ります。
平日昼間ですので集まってくださったのはお年寄りが多かったですが、皆さん和気藹々と楽しまれていました。今後、自治会が作られ、住民自治での運営ができるよう、相談員が援助していきます。
当尾仮設団地では、この日から、いままで市が管理していた集会所の鍵が住民管理へと移管することが決まりました。自治会設立への第一歩です。
翌日、10人の相談員に向けて、前日のお茶会の様子を、お便りにまとめる練習をしました。必要な要素を洗い出し、わかりやすい記事につくること、事実の他に、何か1つ意見を入れることで生き生きとした文章になること等を説明した後、実際に記事を書いてみます。まだパソコンが揃わず、まずは手書きでの記事作成の練習からスタートしました。
宇城市の復興を支援してくださっている方向けの情報発信の手段として、支え合いセンターのFacebookページを作りました。更新担当者の方はFacebookが初めてなので、アカウントの作成や、ページの作成を一緒に作業しながら体験して貰いました。すでに原稿ができている記事のアップも一緒にやりました。
まだ練習が必要でしょうが、慣れたらどんどん記事を上げていくようになると思います。
地域支え合いセンターのFacebookページには、小川仮設団地のそばに咲いていたコスモスの写真を使っています。後でうかがうと、宇城市の花はコスモスなのだそうです。うれしい偶然でした。
皆さんにもぜひ、このページへのいいねを御願いします。
南国熊本も滞在中は随分と涼しくなってきました。これから冬に向かいます。被災者の方の状況は色々ですが、身の回りの物を多く失った方もいらっしゃり、冬に向かって不足な物も出てきているようです。仮設住宅での暮らしを支援する、相談員の皆さんの活躍が望まれます。
二日目、熊本らしい、宇城市らしい昼食として教わったのが、太平燕(たいぴーえん)です。春雨スープにエビ、イカ、豚肉、白菜、タケノコ、キクラゲなどの五目炒めを合わせたものです。おすすめの店として、社協から車で数分の、華月園を紹介して貰いました。華月園名物の太平燕は、卵とじになっているのがオリジナルなのだとか。優しい味で、量もたっぷり。大変美味しくいただきました。
帰りがけ、駐車場で華月園の先代に声を掛けられました。地震で建物が傷んで、使えない場所もあるけれどなんとか営業している、まだ営業を再開できない店舗も多い中、うちはいい方だよ、と笑っていらっしゃいました。震災の後の6月の集中豪雨では、お店の廻りでは浸水もあったようです。色々大変なはずなのに、明るいご主人に、かえって元気づけられました。
今後もしばらく支援を続けて行く予定です。
この活動は、赤い羽根共同募金に支援を受けて実行しています。