報道関係各位
2016年1月29日
「季刊311ネット」 2016年冬号
~ごあいさつ~
2016年の活動が始まりました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2011年のあの震災から今年で5年、もうすぐまた3月11日がめぐってきます。3月10日と11日には、かながわ県民活動支援センターで、「被災地の今を知る」イベントが開催されます。ぜひ足をお運びください。また、それに引き続いて3月12日と13日には、同センター利用者のお祭り「市民活動フェア2016」が開催されます。私たちは活動紹介のほか、東北の沿岸部を中心とした地域から美味しいものを取り寄せて、販売会も行う予定ですので、こちらにもどうぞお越しください。
つらい経験であった東日本大震災をあらためて思い起こし、まだ復興の途上にある皆さまに心を寄せたいと思います。あの震災から学んだことを自分たちの糧とするだけではなく、次世代へも伝えていきたいという思いが、今でも私たち「NPO法人かながわ311ネットワーク」の活動のエネルギーとなっています。
さて、かながわ311ネットワークは、2015年12月28日付で神奈川県の指定NPO法人となりました。次のステップとして、認定NPO法人の資格を取得するべく、現在申請手続きを行っています。認定NPO法人になると、皆さまが寄付をされる際の控除が変わります。個人の方であれば、寄附金の額の合計額から2千円を引いた残りの金額の40%相当額が、その年の所得税額から控除されます。法人の場合には、特別損金算入限度額の範囲内で寄付金を損金に算入することが認められるようになります。
皆さまが寄付をしやすい仕組みを整え、より一層応援していただける団体となるよう、今年も頑張ります。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
代表理事 伊藤 朋子
~各事業・プロジェクトの報告~
【緊急支援】 (担当理事 谷本)
2便で総勢88人が、常総市石下サテライトボランティアセンター経由で、復旧に向けてのお手伝いを行いました。
常総1便は、個人宅の床下の泥出し、納屋の床板剥がしや泥出しと清掃、側溝の泥出し、道路脇の清掃、納屋の取り壊し等の作業を担当。常総2便は、ブロック塀が倒壊した箇所に土嚢を積み上げる、氏神様の水平を取り直す、倉庫の泥出しと荷出し、畑から砂利を出す、といった作業に当たりました。力仕事系のボランティア活動に慣れている方が多かったため、どのチームもとてもまとまりが良く、かなりの成果を挙げることができたようです。
緊急支援のためのバス運行にかかる費用、機材購入費などは、公益財団法人 車両競技公益資金記念財団から助成をいただきました。呼びかけに応じて参加いただいた多くの皆さま、バスの運行にご協力いただきました (株) 神田交通 様に、この場をお借りして、あらためて御礼申しあげます。
災害が起こらないことが一番ですが、緊急時にボランティアの皆さまが活動しやすい仕組みを維持できるように、今回の取り組みを生かしていきたいと考えています。
【防災教育事業】 (担当理事 石田)
10月~12月は、主に「かながわ版防災教育プログラム」の作成をしました。調査ボランティアの皆さんと講座の受講生が協力し、素案を完成させました。夏休みに実施したヒアリング調査で浮かび上がった課題を解決するため、先生に負担のかからないプログラムを作ろう、という思いで作成されました。
このプログラムのポイントは、現在学校で実施していることに少しだけ防災の要素をプラスする、という発想で作られていること、そして、義務教育の9年間を通したプログラムになっていることです。具体的な手法として、①教科との連携、②教材の導入、③訓練の工夫の3つを提案しています。①教科との連携は、普段の授業の中で、関連する単元の中に防災ネタを取り入れるという方法です。②教材の導入としては、数ある防災の教材の中から、学校で扱いやすく、子どもたちが作業を通して学べ、自分で考える力や人の意見を聞く力、みんなで意見をまとめる力をつけられる教材として、DIG (災害想像ゲーム)、逃げ地図 (避難地形時間地図)、HUG (避難所運営ゲーム) の3つを選びました。③訓練の工夫は、抜き打ち訓練や災害伝言ダイヤル訓練など、ヒアリング調査の際に学校の先生から伺った例を掲載しています。より多くの方に知ってもらうため、このプログラムの説明会を2月中旬まで開催しています。横浜会場、逗子会場、県央会場の3カ所で行います。詳細は http://kanagawa311.net/13856/ をご覧ください。
黒潮町をはじめ、高知県、和歌山県、大阪府、新潟県などから集まった先生方から、それぞれの学校での取り組みを伺い、防災教育には決まった形があるわけではなく、学校によって方法も内容もさまざまでよいのだ、と再確認しました。また、この協議会のように、他校の取り組みを知る機会はとても貴重です。先生方からも「この会に来るとパワーをもらえる」などの声が多く上がっていました。神奈川でもこのような機会を作っていきたいと思っています。写真は、道路脇にある避難階段です。より高台に行くには鍵の部分をハンマーで叩いて開けるようになっていました。
【講座事業】 (担当理事 伊藤)
また上記のICT研究会の活動を、12月26日 (土) に、東京電機大学で開催された第5回災害コミュニケーションシンポジウムで発表しました。ICTの分野は広く連携して行っていくことも重要です。積極的に外部の方々と連携して活動をしていきます。
【産業復興支援事業】 (担当理事 米田)
日本酒とおつまみを楽しみながら復興について語り合うイベント「復興バル」、今回は2部制で実施し、第1部では岩手県大槌町で復興支援専門官として勤務されてきた三浦 一彦様をお迎えして、現地で実際に復興事業に当たられた貴重な経験をお話しいただきました。被害の大きかった大槌町では、旧市街地の嵩上げ工事は進んでいるものの、住民の帰還や生活の復興にはまだ課題が多いとのことです。参加された皆さんも熱心に三浦さんのお話に耳を傾け、自分たちにできることを考えていました。
東北の食材といえば美味しい魚介。相馬のお刺身やシラス、石巻の生ホヤ、活ホタテ、陸前高田の牡蠣、大槌の塩辛や焼きあなご・・・、蒲鉾や燻製、そぼろも含めおいしそうな食材ばかりで困ってしまいました (もちろん、野菜やお米、フルーツやお菓子もお忘れなく!)
【お知らせ】
震災から5年目を迎える3月に、次の2つの催しを予定しています。どうぞお立ち寄りください。
● (仮題)「東日本大震災から5年、震災の今とこれから」
3月10日 (木)、11日 (金) かながわ県民活動支援センター 1階展示ホール
「かながわ災害救援ボランティア活動支援室」の他の団体と共に、活動紹介をいたします。
● 「市民活動フェア2016」
3月12日 (土)、13日 (日) かながわ県民活動支援センター 10階南側
活動紹介と、復興カフェを開催します。福島、宮城、岩手の美味しいお茶やお菓子、おにぎり、味噌汁などとご飯のお供、いろいろな軽食をご用意してお待ちしています。
グルメフェアで好評だった商品の販売も行います。
~会員募集のお知らせ~
311ネットも走り出してから3年目になりました。現在の会員の区分は、以下のとおりです。
【正会員】 311ネットの組織運営に携わり、総会において議決権を持つ会員です。
【賛助会員】 主に会費によって311ネットを支援する会員です。年会費は個人3,000円、学生1,000円、団体10,000円を一口とし、何口でも構いません。
【ボランティア登録者】 各プロジェクトまたは事務局のお手伝い、ボランティアとして活動することで311ネットを支援する方々です。登録者としては、金銭的な支援はいただきません。
【資金支援者】 寄付で311ネットを支援する方々です。
【メルマガ会員】 311ネットの情報を受け取り、イベントへの参加や情報拡散によって311ネットを支援する方々です。
賛助会員の皆様もぜひボランティア登録をしていただき、各種のプロジェクトを支えていただきたいと思います。新たに「資金支援者」を設けるに当たり、「ストアーズ」というシステムを導入しました。詳しくは311ネットのホームページに記載していますが、随時受け付けていますので、ボランティア登録者、メルマガ会員の皆様にもお気持ち、お財布に余裕のあるときにご協力いただければと思っています。よろしくお願いいたします。
寄付のお願い
NPO法人かながわ311ネットワークは、小さな団体です。ぜひ皆様の寄付で私たちの活動を支えてください。
いただいたご寄付は、被災地や神奈川県内で行う支援活動に活用させていただきます。
ストアーズというシステムを利用しており、【クレジットカード払い】【コンビニ払い】【口座振り込み】の3つの方法でご寄付いただけます。
詳細は、http://kanagawa311.net/6363/ をご参照ください。
防災教育へのご寄付
横浜銀行 横浜駅前支店 普通6295481
名義:エヌピーオーホウジン カナガワサンイチイチネットワーク
団体全体へのご寄付
ゆうちょ銀行 記号:10260 番号:8375173 〇二八支店 普通8375173)
名義:トクヒ)カナガワサンイチイチネットワーク
【お願い】 領収書がご入り用の方は、メール (info@kanagawa311.net) または電話070-5577-5394でお知らせいただきますようお願いいたします。また、ご寄付をいただいた皆様のご協力に感謝し、お名前や寄付金額をHPに掲載させていただきます。匿名をご希望の場合は、ご連絡ください。
※「NPO法人かながわ311ネットワーク」とは
2011年3月11日の東日本大震災からもうすぐ5年、今なお多くの人が仮設住宅での暮らしを余儀なくされ、復興を進めるにあたっては様々な問題が浮き彫りにされています。震災から2年間、神奈川県、神奈川県社会福祉協議会、神奈川災害ボランティアネットワークの協働事業として行われた「かながわ東日本大震災ボランティアステーション事業」で復興支援活動に携わってきた各チームのリーダー他の有志が集い、新たに「NPO法人 かながわ311ネットワーク」を起ち上げました。現在は定期的に被災地へボランティアバスを運行。現地で植樹活動を行っているNPOの支援の他、ホームページ作成支援など、多彩な支援活動を行っています。県内では、被災地東北の食材を使って、神奈川の料理人がつくる料理を堪能する「復興キッチン」やチャリティー販売会、若者を対象とした交流会、被災地の今を知る勉強会の開催など、地元神奈川で参加できるさまざまなイベントを行っています。また神奈川の地域防災力の向上のため、SNSやデジタルマップを使った防災勉強会の開催や講師の派遣なども行っています。設立:2013年5月1日 NPO法人化:2013年10月1日、神奈川県指定NPO法人資格取得:2015年12月28日
かながわ災害救援ボランティア活動支援室
「NPO法人かながわ311ネットワーク」
045-312-1121内線4140(火・水・金13時~19時)
070-5577-5394 (月~金10時~18時)
info@kanagawa311.net
http://kanagawa311.net
PDFはこちらからご覧いただけます。