【報告】横浜市鶴見区総務部訪問

12月2日(水)、鶴見区災害ボランティアネットワークでもお世話になっている鶴見区総務部総務課地域防災支援係長・鈴木氏を訪ね、鶴見区の小学校(4年生以上対象)で展開している防災教育プログラムについてお話を伺いました。

名称は「つるみっこ防災塾」。平成21年度から若年層の防災意識の向上と将来の防災リーダー育成を目的として実施されてきたそうですが、27年度、学校で実施しやすいように整備されたのだそうです。今年度は鶴見区内5校が実施(予定含む)。
防災塾のねらいは、災害が発生した際に、「自分の身は自分で守る」能力を身につける、災害の実態、恐ろしさをよく知る、自分たちの住んでいる地域に対する理解を深める、です。
小学校の授業時間にあわせて、45分×3回、45分×4回、90分×3回、90分×4回、フリーコースが示され、学校側の希望を聞いて出張授業を開催されているとのこと。

今年度90分×5回コースを実施された小学校があり、詳細を伺いました。
学校側独自に事前学習も行われ、もしもの時の避難や備えについて、さらに住んでいる地域の危険個所等を学んで、1回目を迎えたそうです。
コースの流れは以下の通り。
1回目は、DVD鑑賞等で災害の恐ろしさを学び、「自助」「共助」の大切さを学ぶ。
2回目は、がけ崩れ調査隊、防災備蓄庫調査隊、避難所生活調査隊とグループごとの活動で、DIGやHUGの手法も用いて学ぶ。
3回目は、それぞれのグループがまちに出て調査したり、資機材の使い方を体験したり、避難所の運営を考え、スペースを実際に確保したりという実習。
4回目は、グループごとにまとめ作業を行い、発表に向けての準備作業。
5回目は、発表して全グループの情報共有を行い、区職員の総括で締めくくり。

まちに出ての調査や資機材の使い方体験等は、保護者や消防署の方たちのご協力があってこそのプログラムですが、子どもたちにとっては貴重な体験となったと思います。
このように詳細を伺ってみると、私たちが理想としている内容でした。
いつ、どこでどのような災害が起こるかわからない昨今、子どもたちはもちろん、保護者の方々にも大変有意義な授業だと思います。
私たちも、様々な取り組みから学ばせていただき、よりよいプログラムの提供ができるようにしていきたいと改めて思いました。

 

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お話を伺った後に気になっていたものを見せていただきました!
職員さんたちそれぞれの椅子に掛けてあった赤いウエストバッグ。中身は水、乾パン、お湯を入れるだけのパスタとごはん、そして携帯トイレでした。有事の際には各自持って動くのだそうです。その奥に見えるのは、緊急通報(J-ALERT)を受信するためのパソコンや無線機等。私達訪問時に震度3の地震が発生したことが通知されてきました。
なかなか知られることのない設備かもしれません。

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