【PR】「季刊311ネット」 2015年夏号

報道関係各位
2015年7月23日

横文字二段

「季刊311ネット」 2015年夏号

~ごあいさつ~
image01NPO法人かながわ311ネットワーク (以下311ネット) は、事業年度3年目を迎えました。今年度から、昨年「平成27年度かながわボランタリー活動推進基金21協働事業負担金対象事業 (基金21事業)」に採択された、小中学校を舞台に展開する防災教育に関する事業がスタートしました。日々試行錯誤しながら、理事、事務局が協力して今年度の活動を展開しています。

5月16日 (土) に開催した事業説明会には、気仙沼ミサンガプロジェクト代表の平田洋子さんをお招きし、講演いただきました。発災後の物資の受け入れや被災者のケアなどの現場で、何が不足し、どう混乱したのか、4年経った今だから話せること、また4年経っても解決していない問題は何なのかなど、私たちが日ごろから考え備えておくべき課題を次々と提示いただきました。このように被災者が私たちに伝えてくださった経験を、いつか起こる大災害の時に実際に活かせるかどうか。私たちがやるべきことはたくさんある、とあらためて考えさせられました。

全国的に火山の活動が活発になってきています。神奈川県内も例外ではなく、箱根大涌谷の噴火警戒レベルが上昇しています。しかし、むやみに避けるのではなく、正しく畏れる対処を身に付けていきたいと考えています。

311ネットでは、従来の防災訓練に加えて、情報共有の仕組みをつくったり、災害に自ら対処できる想像力を養ったり、という分野での研鑽を高めていきます。

8月30日 (日) の午前中に、厚木市の総合防災センター他数カ所を会場にして、ビッグレスキュー (神奈川県・厚木市合同総合防災訓練) が行われる予定です。311ネットは、「ICTを活用した災害ボランティア情報収集交換に関する研究会」の一員として、当日各会場で、今まで活動してきたこと、積み上げてきたことを広報し、展開していけるよう、いろいろな仕掛けを考えていきます。

今年度もさまざまな形で、東北を支援し、災害に備える活動を続けていきます。皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。

代表理事 伊藤 朋子


~各事業・プロジェクトの報告~

【事務局より新年度事業体制について】 (担当理事 谷本)
初めての理事改選を迎えました。理事が1名増え、理事6名、監事1名を含む、正会員18名体制で運営していきます。

「今年度から理事になった吉田です。ファンドレイジング担当理事として、法人の安定的・持続的な組織運営と、それを通じて私たちが生み出す社会イノベーションに貢献します。 また、東北コミュニケーション担当理事として、東北とかながわを結ぶ窓口となり、東北の未来を共に創造する草の根のネットワーキングを推進します。」(新理事 吉田信雄)

今年度は、新たに基金21事業である「児童・生徒の防災教育推進事業」が加わりましたが、それ以外は前年から事業内容に大きな変更はありません。しかし、事業間をまたがるようなプロジェクトもあり、皆さまから分かりにくいというご指摘もいただきました。そこで、大きく「被災地支援」「地域防災」という2つの区分にし、その中に「災害復興支援事業」「産業復興支援事業」「コーディネート事業」「講座事業」「防災教育事業」の5事業を置く構成としました (下の表を参照ください)。被災地に寄り添う活動と共に、防災教育事業では、「自分の命を自ら守れる子どもたちの育成」のために、さまざまな事業を行っていきます。
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image02また、今年度から新たに、藤沢市のコミュニティFM局「レディオ湘南FM83.1」の「palette」という番組 (放送時間は月~金12時~15時) で、木曜日の「防災ネットワーク」というコーナーに企画協力をしています。被災地支援を継続している団体、被災地で活動している団体、また神奈川県内の防災に対する取り組み・イベント等を紹介しています。東日本大震災の記憶の風化が進んでいますが、その歯止めの一助とするとともに、1人でも多くの方に防災・減災を身近なこととして捉えていただけるようになることを願っています。毎週木曜日 (第3木曜を除く) 13時からの放送です。インターネットで聞くことができますので、応援をよろしくお願いします (サイマルラジオ http://www.simulradio.info/#kantou )。

さて、各事業では、さまざまな形でお手伝いしてくださる方を必要としています。HPやFacebookで情報発信してまいりますので、気になる事業・プロジェクト等がありましたら、是非ご連絡ください。また、ご意見もお寄せください。

【災害復興支援事業】 (担当理事 谷永)
今年度も、東日本大震災の被災地支援を継続し、宮城県気仙沼市にボランティアバスを出す企画をしています。

これまで、気仙沼市内階上地区を中心に、「減災に活かしてもらいたい、震災の風化を防ぎたい」として海岸線に沿って植樹を行っている「NPO法人海べの森をつくろう会」の活動に協力を行ってきました。今年度も引き続き活動に協力していく予定です。先日、7月3日に出発予定だったボランティアバスの企画は、最少催行人数に満たなかったため、残念ながら中止となりました。参加のお申し込みをいただいていた方には、大変申し訳ありませんでした。次回は10月に予定しています。募集のご案内は、HPやFacebookで情報発信しますので、ぜひ皆様に参加していただきたいと思います。

現在、企業のCSR活動の一環として東日本大震災復興支援に取り組もうという企業に対して、現地での活動をコーディネートしています。福島県いわき市で行われている「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」への参加を予定しており、このボランティアバスに座席の余裕が見込まれる場合には、一般の方の参加募集も行います。こちらもHPやFacebookでチェックしていただければと思います。よろしくお願いします。

【防災教育事業】 (担当理事 石田)
「児童・生徒の防災教育推進事業」
平成27年度、基金21事業として採択された事業です。すべての子どもが、いざという時に主体的に判断し行動できる力を身に付けることを目的に、小中学校での防災教育を推進していきます。初年度である今年度は、小中学校での防災教育の実施状況を調査します。都市部・沿岸部・内陸部からモデル地域を抽出し、夏休みに学校に伺いヒアリング調査を行います。また、地域の特性に応じた防災教育プログラムを開発するため、「釜石の奇跡」と称された岩手県釜石市のプログラムを参考に、神奈川県内に取り入れられるよう研究を重ね、指導案や手引きの作成を目指します。本事業は神奈川県との協働事業ですが、311ネットも自己資金を投入しなければなりません。寄付集めや助成金申請等でお力を貸していただける方を募集しています。本事業を進めていくためには、防災をはじめ、まちづくりや教育、子ども支援など、さまざまな地域活動をしている方々との協力が不可欠です。そういった団体をつなぎ、防災教育のコミュニティ作りも同時に進めていきます。

image035月8日 (金) に「広域避難場所ランチミーティング」を港の見える丘公園 (横浜市中区の広域避難場所) にて開催しました。思いつきの企画だったため、Facebookのみでの1週間という短い告知でしたが、6人の参加者とスタッフ3人の計9人が集まりました。当日は夏を思わせるような良い天気の中、最寄り駅の元町・中華街駅から徒歩で移動し、公園内を散策しながら展望台を目指しました。展望台では景色を楽しみつつ持参したランチを食べながら、参加者の自己紹介。小さいお子さんを持つママから、子ども向けの遊びと防災の融合イベントを企画運営している方、ボーイスカウトのベテラン指導員、県議会議員と、311ネットらしく多彩な顔ぶれとなりました。ランチ後は、「広域避難場所について知っていること・知らないこと」と題して、各自大きなポストイットに書いてもらい、まずは「知らないこと (疑問)」から意見をシェアしました。image04そのあとで「知っていること」をシェアしてみると、先に出た疑問の答えが見つかることもありました。また、「子どものうちに身に付けてほしい防災スキル」では、火おこし体験 (ライターや着火剤を使わない) や、身近なものでできる応急手当という意見が多くありました。この意見は夏休みに行う学校でのヒアリング調査の際に参考にしたいと思います。思いつきではありましたが、こういう形で気軽に誰でも参加できて防災の知識を少し持ち帰れるイベントを、これからも開催していきたいと思います。

6月には、横浜と逗子で、小中学校での防災教育の実施状況の調査に当たる調査ボランティアの説明会を開催し、計17人の参加をいただきました。7月21日から調査ボランティアと共に、横浜市中区で6校、逗子市で8校、座間市で3校のヒアリング調査を行います。また、8月と9月に「防災教育ファシリテーター養成講座<初級編>」を開催します。HPにて参加者を募集していますので ( http://kanagawa311.net/11671/ ) どうぞご参加ください。

【講座事業】 (担当理事 伊藤)
昨年度まで「災害情報活用事業」「防災教育事業」に分かれていた事業を再統合して、「講座事業」として一本化しました。ICTを使った災害時情報活用に関する講座、防災全般にかかわる講座、また東日本大震災に関係する勉強会、継続開催中の「かながわ発U-22被災地行ってきました。」などがこの事業に含まれます。

5月23日 (土) 開講、11人の参加者を迎え、かながわコミュニティカレッジ講座として、『スマホでICT・情報発信入門編「ツイッターとフェイスブック」』を行いました。講座内容は、右の表の通りです。ツイッターとフェイスブックの基礎からはじめて、インターネットで安全に効率よく情報発信するための基本を学ぶ、という講座です。SNSの世界は変化が早く、昨年の講座とは、また講義内容が変わってきています。講師も日々勉強の毎日です。iPhone使用者が7人、Android使用者が4人、iPhoneの根強い人気に驚かされました。誰でも気軽に情報発信できる時代です。情報管理の基礎を身に付けて、どんどん情報発信しましょう!

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7月18日からは、応用編として、『情報発信応用編 ~デジタルマップを防災に活かす~』を開講します。防災講座では、3月15日の綾瀬社協主催の防災ボランティア講座に続いて、7月27日 (月) には、横浜市港北区の大豆戸ケアプラザで防災講座の講師を務めます。今年度は積極的に、出前講座を行いたいと思います。災害情報講座、防災講座とも、お気軽にご相談ください。

【産業復興支援事業】 (担当理事 米田)
産業復興支援事業では、継続的に被災地食材の紹介・購入企画を実施し、食材を通じての被災地交流や生産者さんの支援を行っています。

image06今回は復興キッチン初のコラボレーションとして東京都大田区大森の石巻マルシェとの共催で、生産者さんとの交流と、宮城県石巻市の食材を楽しむ企画として、「復興キッチンVol.10 -召しませ マルごと石巻 生産者さんとのまんまかい-」を6月7日(日)にさくらWorks関内で実施し、過去最多の47人の方にご参加頂きました。
当日は石巻の生産者さんお2人からお話を伺うだけでなく、交流の場を設けて参加者との率直な意見交換や情報交換も行い、参加者からはもっとお話しする時間がほしいという声もいただきました。

image07また、イベント後半の商品販売では、通常の石巻マルシェでの扱い商品に加え、生産者さんお2人の商品も販売され、「こんなに売れたことはありません」という声が出るほどでした。当日のお料理は石巻マルシェ料理長・千田朋子氏監修のもと、宮城の旬の食材を使った「石巻ランチボックス」。地元のお酒やお茶も含めて堪能することができました。石巻の生産者、風閒水産代表の風閒亮佑さん(左)とマルキ遠藤商店営業企画部長の遠藤祐子さん(右)image09image08

産業復興支援事業では、定期的にイベントを実施してまいります。次回の復興キッチンは7月18日 (土) に「気仙沼のソウルフード メカカレーを作る会」として、三陸産のメカジキに加え、カツオやタコの海産物、福島県いわき市の有機野菜を取り寄せての調理です。また、被災地食材の販売企画等も予定していますので、どうぞご期待下さい。

~会員募集のお知らせ~
311ネットも走り出してから3年目になりました。現在の会員の区分は、以下のとおりです。
【正会員】 311ネットの組織運営に携わり、総会において議決権を持つ会員です。
【賛助会員】 主に会費によって311ネットを支援する会員です。年会費は個人3,000円、学生1,000円、団体10,000円を一口とし、何口でも構いません。
【ボランティア登録者】 各プロジェクトまたは事務局のお手伝い、ボランティアとして活動することで311ネットを支援する方々です。登録者としては、金銭的な支援はいただきません。
【資金支援者】 寄付で311ネットを支援する方々です。
【メルマガ会員】 311ネットの情報を受け取り、イベントへの参加や情報拡散によって311ネットを支援する方々です。
賛助会員の皆様もぜひボランティア登録をしていただき、各種のプロジェクトを支えていただきたいと思います。新たに「資金支援者」を設けるに当たり、「ストアーズ」というシステムを導入しました。詳しくは311ネットのホームページに記載していますが、随時受け付けていますので、ボランティア登録者、メルマガ会員の皆様にもお気持ち、お財布に余裕のあるときにご協力いただければと思っています。よろしくお願いいたします。

寄付のお願い
NPO法人かながわ311ネットワークは、小さな団体です。ぜひ皆様の寄付で私たちの活動を支えてください。
いただいたご寄付は、被災地や神奈川県内で行う支援活動に活用させていただきます。
ストアーズというシステムを利用しており、【クレジットカード払い】【コンビニ払い】【口座振り込み】の3つの方法でご寄付いただけます。

防災教育へのご寄付
横浜銀行 横浜駅前支店 普通6295481
名義:エヌピーオーホウジン カナガワサンイチイチネットワーク

団体全体へのご寄付
ゆうちょ銀行 記号:10260 番号:8375173  〇二八支店 普通8375173)
名義:トクヒ)カナガワサンイチイチネットワーク

【お願い】 領収書がご入り用の方は、メール (info@kanagawa311.net) または電話070-5577-5394でお知らせいただきますようお願いいたします。また、ご寄付をいただいた皆様のご協力に感謝し、お名前や寄付金額をHPに掲載させていただきます。匿名をご希望の場合は、ご連絡ください。

※「NPO法人かながわ311ネットワーク」とは
2011年3月11日の東日本大震災から4年、今なお多くの人が仮設住宅での暮らしを余儀なくされ、復興を進めるにあたっては様々な問題が浮き彫りにされています。震災から2年間、神奈川県、神奈川県社会福祉協議会、神奈川災害ボランティアネットワークの協働事業として行われた「かながわ東日本大震災ボランティアステーション事業」で復興支援活動に携わってきた各チームのリーダー他の有志が集い、新たに「NPO法人 かながわ311ネットワーク」を起ち上げました。現在は定期的に被災地へボランティアバスを運行。現地で植樹活動を行っているNPOの支援の他、ホームページ作成支援など、多彩な支援活動を行っています。県内では、被災地東北の食材を使って、神奈川の料理人がつくる料理を堪能する「復興キッチン」やチャリティー販売会、若者を対象とした交流会、被災地の今を知る勉強会の開催など、地元神奈川で参加できるさまざまなイベントを行っています。また神奈川の地域防災力の向上のため、SNSやデジタルマップを使った防災勉強会の開催や講師の派遣なども行っています。
設立:2013年5月1日 NPO法人化:2013年10月1日

◆本件に関するご取材等のお問い合わせ先:
かながわ災害救援ボランティア活動支援室
「NPO法人かながわ311ネットワーク」
045-312-1121内線4140(火・水・金13時~19時)
070-5577-5394 (月~金10時~18時)
info@kanagawa311.net
http://kanagawa311.net

PDFはこちらからご覧いただけます。

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