今年4月から岩手県大槌町の任期付職員として働いている311ネット正会員の岩見弥生子です。
これから大槌町の情報を「おおつち便り」として、少しずつですがお届けできればと思います。

今回は、私の働いている大槌町と大槌町役場についてご紹介したいと思います。
私のいる大槌町は、三陸の豊かな海と山々に囲まれた町です。
町の80%以上が林野で、山から大槌川と小鎚川が中心市街地を挟み、大槌湾へと流れていきます。大槌湾にはアニメ「ひょっこりひょうたん島」のモチーフとなった蓬莱島が浮かび、その先には吉里吉里海岸や浪板海岸といった三陸のリアス式海岸が広がり、震災前は風光明媚な観光地でした。
3月11日の震災でその名を知った方、また市街地が壊滅的な被害を受け、役場の町長含む40名の職員が亡くなられたことをご存知の方も多いと思います。
大槌町では、町長以下、管理職の大半、そして行政資料のほとんどを失い、壊滅的な被害の中、膨大な量の業務が残された職員の肩に積み上がっていきました。職員も町民と同じ被災者でありながら、極度のストレスに耐え、被災直後から町のため働き続けてきました。
今のように全国から応援職員が派遣されるようになったのは、震災後、町長就任直後に、現在の碇川町長が当時の野田首相に復旧事業にともなう土木系の技術職員の派遣を頼んだのがはじまりと言われています。
平時の何倍もの量の業務をこなすため、現在も地元採用の職員の他、様々な地域からの応援職員が活躍しています。
今年度の職員数は約290名と町始まって以来の人数だそうです。 そのうち地元のプロパー職員が約130名、町採用の任期付職員が約40名、各自治体からの派遣職員約110名、その他の企業派遣職員等が約10名という割合です。
私の配属先である総合政策部にも、プロパー以外に派遣職員や任期付職員がたくさん活躍しており、様々な地域、年齢層、バックグラウンドを持ったメンバーの賑やかな職場です。
応援職員OB・OGの会、大槌町応援職員の会facebookページがこちらからご覧になれます。
役場庁舎は旧大槌小学校校舎を改装したものです。役場周辺の中心市街地では日々、かさ上げ工事などの工事が行われています。
毎日、ここではひとつひとつの風景や出来事が心に問いかけてきます。

--今回はここまで。続きはまた次回お届けしたいと思います。お楽しみに。⇒Vol.2
2015年5月22日 岩見 弥生子