【報告】6/8「かながわ発U-22被災地行ってきました。」

2014年6月8日(日)にかながわ県民センターでボランティア活動報告会「かながわ発 U-22 被災地に行ってきました」が開かれた。二回目となる今回の報告会には一般の方々が約20名参加した。事前の顔合わせの中で、東北でのボランティア経験や地震の震災経験を通して得たことを神奈川での防災・減災に活かそうということが話し合われた。

≪プログラム≫
1.各団体の発表(発表者、敬称略)
①NPO法人ハマトラ(村元、山崎、長藤)
②浅野高校サッカー部(尾形、増田、小林、ヘルバート)
③海べの森便参加者(山田)
④Rily Vell(水沼)
⑤神奈川大学ボランティア駅伝(岡本、泉谷)
2.グループディスカッション
3.各グループの発表

≪各団体の発表≫
各団体が被災地での復興支援活動を中心に、その活動を通して発見した今後の課題や自分たちが感じたことを発表した。
その中で、各自が取り組む自助、周りの人と助け合って取り組む共助、政府や自治体が行う公助という考え方が示され、特に自助の重要性についての意見が多かった。

U-22神大
<各団体で印象的だったこと>
①NPO法人ハマトラ
・笑顔から始まる復興支援があってもよい
②浅野高校サッカー部
・現地の人々の言葉は重みが違った(漁師「防波堤はあてにならん」)
③海べの森便参加者
・被災地支援を受ける側のことも考慮した支援が重要
④Rily Vell
・福島についてもっとよく知ることが重要
⑤神奈川大学ボランティア駅伝
・自然を理解し、共存することで減災を目指す

<感想>
被災地を訪れる前
・無力で行く意味がないのではないか
・本当に現地の人を元気づけられるのか
・ボランティアに行くには知識不足なのではないか

被災地を訪れた後
・被災地でしか感じられないことがあった
・子供たちが笑顔になって嬉しかった
・自分の身の回りの備えに対してより考えるようになった
・一年前と比べて進んでいるがまだまだできることがある
・自分も被災していても周りを元気づけようとする現地の人々の力強さを感じた

≪グループディスカッション≫
各団体の発表の後、「あなたの周りは安全ですか」というテーマで1グループ約5名のグループディスカッションが行われた。
そこでは神奈川という人口や都市形態などが東北とは全く異なる場所での備えということが重視された。
各自が各団体の発表や地震の震災経験を通して、震災だけでなく、噴火や大雪などへの対策や解決策、安全というものを考えてアイデアを出し合った。そしてそのアイデアを自助、共助、公助に分類した。
その話し合いの中で、震災や防災の知識を持っている人がそれを伝え、知識を共有し、そこから防災や減災のアイデアを出すということがほとんどのグループで行われた。
U-22ディスカッション

≪各グループの発表≫
インフラなどの公助を受けるためにはある程度の時間がかかる場合が多く、公助を待つ間は自分の身を自分で守らなければならない。また共助を行う場合にもまずは自分の身を守ることができていなければならない。
そこで、グループ発表は生きる術、生き続ける術である自助を中心に行われた。
<意見>
・食糧:非常食の確認、食べ物を作る知識を持っておく
・情報:SNSは拡散力が強いため、確かな情報を判断する力を持ち上手に使うことが重要
・家族:最小単位のコミュニティをベースにする、実際は連絡が取りづらいため、避難場所を決めておくこと、行き方を確認しておく、そこは本当に安全か(備蓄など)
・近所付き合い:地域活動に積極的に参加する、近所の人々をお互いに把握する(高齢者、子供など)
・その他:家具などの転倒防止、衛生・プライバシーの問題、トイレを作る知識を持っておく、防災について学ぶ機会を増やす
U-22発表
≪最後に≫
震災経験やボランティア経験を通して感じたこと、学んだことを多くの人に伝えていく必要がある。また、東日本大震災という未曽有の大災害を経験し、ボランティア活動を通して多くのことを学んでいながらも、実際に自分が被災したときに備えができていなければ、東日本大震災で被災した人々に顔向けできないのではないか。そのためにも実際に災害が起こった場合にはゆっくりと考えている余裕がないので、日常生活から話し合ったことを実行することが重要である。

≪当日の速報≫
当日の様子や発表者の感想は、速報でFacebookページに掲載しています。
こちらをご覧ください。(どなたでもご覧になれます。)⇒https://www.facebook.com/u22volunteer

立教大学(浅野高校サッカー部OB)安永 昂史

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