【報告】2/22-23 気仙沼うんめぇもんツアー

2014年2/22(土)~23(日)で「気仙沼 うんめぇもんツアー」に参加してきました!

このツアーは東北の太平洋沿岸地域の観光活性化を目的に観光庁の支援も入って企画されたものです。

東京駅7:56発の東北新幹線はやて103号で一路一関に向けて出発。今回は1人で参加し、広島から参加の方、兵庫から参加の方と隣同士になりました。話がはずみ、新幹線の中から交流開始!一関まであっという間でした。

一ノ関駅では、気仙沼コンベンション協会の熊谷俊輔さん、宿泊先の気仙沼プラザホテルの支配人・堺丈明さんが出迎えてくださいました。

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バスに乗り込み、気仙沼に向けて出発。車内では、まずは自己紹介タイムでした(どこかのバスと一緒??!)山口県、北海道から参加された方もいらっしゃいました。

続いて堺さんの震災体験を伺いました。ご自宅は、気仙沼プラザホテルと海を挟んだ気仙沼大島。被災後、奥様と再会するまで3日かかったとか…家族の大切さを改めて感じました。「震災は大変な体験だったけれど、気づかされたこともたくさんある」とおっしゃっていたのが印象に残りました。

昼食は「大政寿司」さんで。震災でお店は流されましたが、同じ境遇の同業者と「流され寿司 気仙沼握り屋衆」を結成し、ネタにこだわった寿司を全国行脚して握ってきました。気仙沼のふかひれ寿司は、ここの大将が考案されたそうです。他店では食べられないふかひれ寿司でしたし、珍しい握りばかりでした。さらにお寿司屋さんらしからぬスープも提供され、どれもこれもおいしくいただきました。

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次は(株)中華・高橋さんのふかひれ工場へ。語り部は宝田和夫さん。鹿折地区から本吉町に至る間に、色々案内していただきました。おなか一杯で気持ち良くバスに揺られて聞くバリトンでの静かな語り口は…

中華・高橋さんの社屋はスペインのアルハンブラ宮殿を模したそうで、とてもおしゃれ。さめの解体作業とふかひれができるまでの行程を見学しました。さめは、ひれ、肉、骨、皮など全て利用できるそうです。皮は本当にさめ肌、身はプルプル白くて柔らかでした。ふかひれの加工は手間暇かかるものだということが良くわかりました。中華高橋さんでは2か月以上かかる工程を一貫して行っているそうです。

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見学後は、被災時のお話を伺い、シャークナゲットとふかひれスープ、はちみつで味付けしたあめ色のふかひれソースがかかったふかひれソフトを試食しました。シャークナゲットは気仙沼市の小学校給食で提供されているそうです。
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次のリアスアーク美術館へ向かう途中、ふかひれの寒干し風景を見ました。室根山からの風で、より良い品質に仕上がるのだそうです。

リアス・アーク美術館は再訪したいと思っていたところです。「東日本大震災と津波の災害史」を学芸員の山内宏泰さんのお話を伺った後、思い思いに見学です。印象に残ったのは、『「瓦礫」ではなく「被災物」です』という言葉。発災後3日目から写真を撮りに歩かれた重みを感じました。
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どうしてこのような写真を撮っておこうと思ったのか伺いました。「最初は、どこに何があったかを記録しておこうと思って」の行為で、後世への記録のために、ということではなかったそうです。数名で撮影を開始したそうですが、途中で撮影続行不可能になった方が2名いらしたそうです。とても過酷な状況だったと窺い知ることができました。『風化と騒がれるが、知らないことは忘れようがない。直接見に来て、知って、まずは覚えてほしい』との言葉も印象に残りました。

自らが住んでいらした借家を写真で示しながら、「鉄骨の家は津波に耐えられない」とお話ししてくださいました。「大きな地震が来れば津波が来ることはわかっていた。だから高台に住んでいたのだけれど、たまたま事情があって引っ越さなくてはならなくて紹介されたのが平野部に建てられた鉄骨を使った建物。津波後見事に鉄骨は折れ曲がっていた」そうです。山内さんはいつもいらっしゃるわけではないので貴重なお話を伺うことができました。(2014年4月から観覧料金が有料になります。一般300円、大学・専門・高校生200円、小・中学生100円、それぞれ団体割引あり)

ホテルにチェックイン後、K-PORTで交流イベントでした。渡辺謙さんが復興支援のために建てたカフェで、2013年11月の開業時から気になっていました。こじんまりとした建物で、居心地のいい空間でした。ここでは、今回のツアーを企画した 「チーム気仙沼」のメンバーとの交流を行いました。気仙沼の復興を観光面から考え、実践していこうと職種や業種も超えた人たちの集まりです。それぞれの思いを(全員というわけにはいきませんでしたが)伺いました。提供されたピザ、おいしかった~。

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交流会後は、自由に夕食をということでしたので復興屋台村へ。メカジキのお刺身等、気仙沼ならではのものと、地酒の飲み比べもしてみました。

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宿泊は気仙沼プラザホテル。私達の海ベの森号では日帰り入浴としてお世話になっていますが、宿泊は初めてでした。時間を気にせずお風呂も堪能。翌日、朝風呂に入られた方もいらっしゃったようです。

2日目は、まず安馬山へ。狭い道で、雪も残っていたのでドライバーさんはたいへんだったのではないかと思います。気仙沼を見下ろせる絶景ポイントでした。お天気は最高で遠くまで見渡せました。ここでは、気仙沼観光コンベンション協会の語り部、尾形幹男さんが説明してくださいました。自称気仙沼の綾小路きみまろ!NHKが密着取材していました。
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安馬山を下りて、唐桑半島 鮪立(しびたち)の盛屋水産さんへ。
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被災した土地は、一昨年とあまり変化がありませんでしたが、港はかさ上げが進んでいました。船に乗せてもらって牡蠣棚を見学後、そしてメカブの刈り取り体験をしました。海はきれいでかなり下の方まで見えました。一昨年体験していたので、とても懐かしかった。船の上でメカブのしゃぶしゃぶと生ガキをいただきました。菅野一代 さんはとても明るく元気な方で、近くにいるだけでこちらも元気になれます。

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わかめ養殖の小野寺庄一さん(独身)も、いい味だしてました。お嫁さん募集中だそうです。
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その後、唐桑御殿「つなかん」で、再び尾形さんのお話を伺いました。尾形さんは、電気関係のお仕事をされていたので、震災後通電の確認で個人のお宅を回った時の体験談です。孫と逃げる際に手が離れてしまい流されるのを見ているしかなかった方のお話、ご主人が行方不明の一家のお話、「仕事を片付けてから帰れ」と言われて社員ほとんどが亡くなった会社、自宅に手提げ金庫を取りに帰って車ごと流されて亡くなった社長さんのお話等々。命の大切さを伝えていかなければ、と語り部を続けていらっしゃるそうです。「皆さん、自分の住んでいるところの避難訓練に是非参加してください。日々元気に暮らしましょう」、と締めくくられました。

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昼食は「ばっぱの台所」(ばっぱ=おばあちゃん)へ。斉吉商店さんが運営する新しい「場」で、みんなが集まってご飯を食べたり、料理を教わったり、おしゃべりしたりするところです。わかめ・カキのしゃぶしゃぶ、おつけもの、つみれ汁、さつまいのも煮物、自分で作る海鮮丼等、おいしく楽しくいただきました。「あざら」も初めて食べました。

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おさかな市場の駐車場まで戻って、自由散策タイム。紫市場まで行きました。なじみのお店にもご挨拶に伺うことができて良かった!お土産もGet!
寒い時期でしたが、お天気に恵まれ、おいしいものづくし、そして地元の人との交流もあってとても楽しめたツアーでした。
モニターツアーでしたので、しっかりアンケートにも応えましたよ。新しい観光の形を模索中の「チーム気仙沼」応援します!

詳細はJTBふるさと課(化)へ

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