【報告】4/20・23 横浜市立鶴見小学校1年生スタートカリキュラムで「ぼうさいダック」

2018年4月20日と23日、横浜市立鶴見小学校の1年生のスタートカリキュラム、『どの子どもも、安心して、豊かに学校生活をスタートさせるために』をお手伝いしました。スタートカリキュラムとは、保育園・幼稚園から小学校教育へ早くなじめるように考えられた、1年生の入学当初のカリキュラムのことです。
1年生になったばかりの子ども達が集団行動ができなかったり、先生の話を聞けなかったり、授業中にじっと座っていられなかったりすることで授業にならない状況が続くことを「小1プロブレム」と言います。この対策として文部科学省は2011(平成23)年より「スタートカリキュラム」の導入を全小学校に求めました。これは、発達段階にあわせて授業時間を短縮、クラスを少人数編成にするといった工夫や、遊びや生活を通した総合的な学びを取り入れることです。

鶴見小学校は昨年度から全校で「防災学習の日」に取り組んでこられました。その流れから、このスタートカリキュラムにも防災の要素を取り入れたいという要望が上がってきました。低学年向けのプログラムはなかなか難しく、学校・地域コーディネーターさんが私たちと学校をつないでくださいました。
一般社団法人損害保険協会作成の「ぼうさいダック」をご紹介し、先生方にもわかりやすいカリキュラムを作成、提案しました。

めあては「防災の基本として地震発生時に取るべき行動を理解し、できるようになる」
めあての確認をし、保育園・幼稚園で教わってきたことを確認します。子どもたちからは「だんごむしのポーズ!」「お・か・し・も!」など活発に発言してくれました。
続いて地震、火事、津波の時にはどんなことが起こるか、何が危ないのかを、イラストを見て考えます。子どもたちはイラストから、たくさんのことに気づいてくれました。それぞれの災害の特徴を伝え、自分の身を守ることができる場所や方法について確認しました。地震や火災の訓練は、当然幼稚園や保育園でも経験していると思っていましたが、「つなみのくんれんもしたよ!」という子もいました。

続いて、ぼうさいダックのカードを使い、身体を動かしたり声を出して遊びながら学びます。身の回りの危険10種類、挨拶とマナー各1種類の計12枚で構成されていますが、今回は「地震」「津波」「火事」に絞りました。
地震のカード、津波のカード、火事のカードを見せて、とるべきポーズを子どもたちに伝えます。子どもたちは面白がって取り組んでくれました。覚えたところで、カードを提示して、そのポーズが素早くとれるように、を繰り返しました。最後はカードは無しで「火事だ~」「地震だ~」「津波だ~」と声だけでポーズをとる練習をしました。
最初のうちは自分の興味のある図鑑に見入っている子もいましたが、体を使う時には一緒に楽しみながら大事なポーズを覚えることができました。

  
  

23日は、「スタートカリキュラム公開授業・研究会・講演会」で横浜市こども青少年局 幼・保・小 接続期研修会ということでした。1年生にとっては大勢の見知らぬ大人たちが見守る中で、少し落ち着かない雰囲気もありましたが、それでもしっかりと自分の身を守る動作を覚えることができたと思います。

鶴見小学校の1年生は5クラスありますが、その内3クラスをお手伝いをしました。あとの2クラスは、先生方が「自分たちでやってみたい」ということで、3クラスやってみてのアドバイスをお伝えしました。
先生方に「自分たちでやってみたい」「これならやれそう」と思ってもらうことは、私たちのねらいの一つでもあります。
6年間を通しての防災教育の、はじめの一歩に関われたこと、私たちにとっても良い経験となりました。

    

スタートカリキュラムサポートページ
http://www.city.yokohama.lg.jp/kodomo/jinzai/youhosyou/startcurriculum/20180406153428.html

■講座概要■
講座名:横浜市立鶴見小学校1年生 スタートカリキュラム
日時 :平成30年4月20日(金)10:45~12:15
          23日(月)11:30~12:15
会場 :横浜市立鶴見小学校1年生 教室
参加者:1年1組・2組・3組 計71人 
講師:石田真実
サポート:防災教育ファシリテーター 谷本恵子 

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