【報告】2/26「2016年度防災教育事例発表会」~発表後半~

四番目は、逗子市立小坪小学校。発表は、養護教諭・防災担当の先生です。海岸から学校まで400メートルという近さにあり、さらにしっかりした取り組みが必要な学校のひとつではないでしょうか。今年度は、4年生で「DIG」を、5年生で「逃げ地図」を体験しました。子どもたちからは、とても前向きな感想が聞かれましたが、先生からは「防災教育がカリキュラムの中にきちんと位置付けられていないため、イベント的な取組みになってしまう」ことが課題としてあげられていました。

五番目は、横浜市立能見台小学校。6年2組担任の先生の発表です。熊本地震をきっかけに、総合的な学習のテーマを子どもたちと話し合って「防災」に決め、気持ちに寄り添って取組んでこられました。子どもたち自身が様々なところへ情報収集にも行ったそうです。先生は、当団体の防災教育ファシリテーター養成講座<初級編>を受講され、クラスで「DIG」実施しました。その後、子どもたちから「HUGもやってみたい!」と声があがり、当団体がお手伝いしました。子どもたちの意欲は留まることを知らず、12月に学校に2泊する「避難所生活体験」にまで及びました。FMヨコハマの「E-ne!Good for you」エシコンのコーナーにも出演したことも、子どもたちの自信に繋がったようです。「DIGやHUGは、防災への興味を持たせるだけでなく、学びを深める効果があると実感しました。311ネットとの連携では、防災の高い専門知識と強い想いを持った大人との交流は子どもたちの育ちにとても良い影響があると感じました。」と、発表を結びました。
FMヨコハマの「E-ne!Good for you」音源はこちら⇒https://eco.fmyokohama.co.jp/on-air/35285

六番目は、特命子ども地域アクターの2名の高校1年生と中学1年生です。特命子ども地域アクターは、NPO法人ミニシティ・プラスの事業で、当団体からの特命は、(1)防災教育プログラムを体験して検証する、(2)11月23日の「かながわボランティアフェスタ2016」で多くの人に防災活動をPRする企画を考え実施する、の2つでした。夏休みに小学4年生から高校1年生が「DIG」「クロスロード」「HUG」を体験しました。ボランティアフェスタでは、スタンプラリー方式で防災体験をしてもらう「防災GO!」を企画、実施しました。たくさんの親子に体験してもらえて、とても有意義なイベントでした。自分の地域の防災を何とかしたいと思っている意欲の高い2人。「高校の総合学習などでも取り組むべき!」「中学生が参加したくなるような地域の訓練にしたい!」と語っていました。こういう子どものサポートもしていく必要があると感じました。

発表の最後は、沼間小学校地区避難所運営委員会。自治会、町内会の役員さんが中心の組織です。1年ごとに役員の半分が入れ替わってしまい、やったことが蓄積されないことを課題と感じていました。新年度の研修として「DIG」を行い、次に「HUG」を体験しました。研修での気づきを9月の避難所運営訓練に反映し、さらにもう一度「HUG」を行いました。学習と訓練の組み合わせで、総合的な対応強化に繋がったと実感されているようです。「HUG」セットを購入し、今後も研修を重ねていく予定とのことです。

主体的に関わってきた子どもたちは活き活きとしていて、一年間一緒に取り組んできたことを思い返しながら、とてもうれしい気持ちで発表を聞いていました。また、先生方が真摯に取り組む姿勢にも改めて学ぶ点が多かったです。

~講演・展示見学~につづく。

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